てんかんとは|てんかんの症状があり就労する場合の注意点や受けられる公的支援などあわせて解説

本記事ではてんかんの原因や症状、治療方法の解説とあわせて、求職中・就業中・就業が困難になった場合のポイントや注意点、受けられる支援などがわかりやすく解説します。DIエージェントのキャリアアドバイザーが、安心して働ける「職場への伝え方」もお伝えしますので、ぜひ参考にしてください。

「てんかん」とは

てんかんとは脳内の神経細胞(ニューロン)が起こす異常な電気活動によって「てんかん発作(けいれんや意識障害)」が表れる脳の病気です。てんかんの症状は人により様々ですが、基本的には一過性で、発作が終わった後は何事もなかったかのような状態に戻ります。

厚生労働省のサイトによれば患者数は100人に1人といわれ、珍しい病気ではありません。
適切な「抗てんかん薬」を服用することで、全患者さんのうち約6~7割は発作が抑制され通常の社会生活を支障なく送れ、フルタイムで働いている方も多くいます。

日常生活に支障がある場合は、「精神障害者保健福祉手帳」の対象となり、各種福祉サービスが受けられます。

 
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知的障害をお持ちの方はてんかんを伴う場合も。その場合は「療育手帳」が交付対象となることもあります。

参考:日本神経学会「てんかんとは|(疾患・用語編)|神経内科の主な病気」
厚生労働省「てんかん|こころの病気を知る|メンタルヘルス」

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てんかんの原因、種類とは

てんかんの症状や原因、重症度は人によってさまざまで、どの年齢でも発病し、誰もがかかる可能性のある病気です。またてんかんは原因の有無によって「症候性(二次性)てんかん」と「特発性(一次性)てんかん」の2種類に分けられます。

症候性(二次性)てんかん

「症候性(二次性)てんかん」とは原因となる病変が明らかな場合のてんかんです。なんらかの脳へのダメージや病気が引き金となります。

  • 先天性の大脳構造異常
  • 大脳の外傷(頭部外傷の後遺症)
  • 脳梗塞
  • 脳腫瘍
  • 脳卒中
  • 脳炎
  • 中枢神経系感染症
  • アルツハイマー病脳炎 ……など

頻繁に発作をくりかえし様々な脳機能障害が進行する難治性の「症候性てんかん」があることも事実です。しかし、抗てんかん薬の調整や専門の治療・手術を受けることで症状が軽くできる場合もあります。

特発性(一次性)てんかん

原因疾患が不明のてんかんは「突発性(一次性)てんかん」に分類されます。
「良性の特発性てんかん」であれば、小児期に発病し数年に一度程度の発作で成人期以降は完治してしまいます。

てんかんはどのように診断されるか

てんかんは発作時の様子や条件によって診断されます。
症状が様々なためてんかん発作か違う疾患によるものかを判断するためにも、診断方法は問診、脳波の検査、CT検査/MRI検査、血液・尿検査などをおこないます。
発作症状、発作の起きやすい時間帯や状況、発作頻度などを整理し、可能であれば周囲の人から発作時の様子なども聞けると、よりお医者さんにも適切に伝えられるでしょう。

 
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発作が起こる前の症状や条件は、安心して働く時でも必ず把握しておきたいですね。

お近くの病院やてんかんについての相談先は「NCNP てんかん全国支援センター」から探してみてください。

参考:公益社団法人 日本てんかん協会「診断と治療」

てんかん発作の症状のあらわれ方

てんかん発作は主に「自分の意志に反して筋肉が強く伸縮する痙攣(けいれん)」や「短時間気を失うような意識障害」などが症状としてあらわれます。これは脳内の神経細胞の過剰な電気的興奮によるもので、脳のどの範囲で異常な電気発射が起こるかによって症状が異なるといわれています。

 
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オープン就労の場合には、面接官や勤め先の上司や同僚にきちんと説明できるようにしましょう!
以下の内容は「わたしの障害について(選考時に提出する補足資料)」や面接のためにも参考にしてくださいね。

症状のあらわれ方は大きく分けると「部分発作」と「全般発作」の2種類です。

 
 
意識を失いけいれんを起こして倒れる硬直間代発作や、意識の回復がなく痙攣発作をくりかえすような重篤な発作を「大発作」、けいれんを伴わず短い間動きが止まる欠神発作や複雑部分発作を「小発作」と説明することもあります。  

参考:UMIN 看護度分類(鹿児島大学医学部附属病院)「てんかん発作」

部分発作

ぼんやりと意識を失うようなてんかん発作が起こるケースもある

部分発作は脳の一部分から興奮が始まる発作で、「単純部分発作」「複雑部分発作」「二次性全般化発作」などの種類があります。体の動き、意識障害の有無などによって違いがあります。

単純部分発作

単純部分発作の体の反応としては「体がピクピクと痙攣する」「手足や顔の一部がつっぱる」などです。その他の特徴としては「チカチカとした光が見える」「音が聞こえづらくなったりカンカンとした音が聞こえる」といった視聴覚に異常があらわれたり、吐き気を感じたりすることがあります。
必ずしも全ての症状があらわれるのではなく、また持続時間もまちまちです。

複雑部分発作

意識にも症状があらわれ出すのが、複雑部分発作の特徴です。数十秒~数分間、ぼんやりとして動きが止まり、周囲が呼びかけても反応がない時は複雑部分発作が起きている可能性があります。自身では発作が起こっていたかどうか気づかないこともあり、周りからも一見何も起こっていないように見える場合もあるでしょう。他には意識が浅い中、「口をもぐもぐさせる」「手がサワサワ動く」「周囲を歩き回る」などの動きを伴うこともあります。
成人~高齢者のてんかんで最も起こりやすいともいわれています。

 
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一般枠(てんかんを開示しない)で働くと、「ぼーっとしている」ように見られ、働きにくさを感じる、といったお悩みをお持ちの方もいらっしゃいますね。

二次性全般化発作

単純部分発作や複雑部分発作がさらに進んで脳全体に広がると、意識をなくし全身のけいれん発作があらわれる「二次性全般化発作」になることもあります。最初は意識があるのが「全般性発作」との違いです。

全般発作

「全般性発作」とは発作のはじまる時点で一気に脳全体が興奮する発作で、発作時にはほとんど意識がないのが特徴です。

 
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発作が起こると倒れてしまう症状もあります。数年間発作が出ておらず、お医者さんからの就労許可をもらったうえで働きましょう。また危険な環境での就労や運転業務は控えましょう。

欠神(けっしん)発作

欠神発作の症状は数十秒間ボーっとなり言動がストップします。就学前~学童期の子どもにあらわれることが多く、大人になって起こることは稀です。

ミオクロニー発作

ミオクロニー発作は筋肉の収縮が起き、両腕など体の一部あるいは全体が本人の意志に反して一瞬ビクンと動く発作です。症状が強いと、転んだり、持っているものを手放してしまったりすることもあります。 一般的には寝起きや入眠時、光によって発作が誘発される傾向があるといわれています。

強直間代(きょうちょくかんだい)発作

強直間代発作は全般性発作の中でも代表的な発作です。前兆なく突然意識をなくし、手足をつっぱらせた後、口を固く閉じ、ガクガクさせるなど全身のけいれん発作が起こります。倒れた際や意識がもうろうとしている状況での事故やケガにも気を付けましょう。

 
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DIエージェントにご登録いただいている方にはキャリアアドバイザーがヒアリングをして、「てんかんのことをよく知らない相手にも伝わりやすい説明」を一緒に考えます。

てんかんの治療はどのようにおこなわれるか

てんかんの「治療方法」は基本的には「抗てんかん薬」の服薬による薬物療法がおこなわれます。これはてんかん発作の抑制が目指されている療法です。症状が重大な場合は外科治療をおこなうこともあります。
また、過労や睡眠不足などの身体的・精神的ストレスや飲酒、薬の飲み忘れなどが発作の引き金になるため生活指導、服薬指導が必要になる場合もあります。

 
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てんかんを誘発しやすい環境ではないか見直してみてくださいね。

てんかんをお持ちの方への継続的な支援とは

成人の「てんかん」は、「完治する」というよりも抗てんかん薬の継続的治療によって「発作をおさえていく」ことが目指されます。基本的に健康な人と変わらない生活を送ることができますが、周囲の理解を得ながら、継続的に適切なケアを必要とします。いざという時のためにも支援先を知っておきましょう。
以下では「仕事をする」場合を例に、どのような支援があるか、また仕事を探す際のポイントや就労時の注意点もあわせて紹介をしていきます。

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てんかんをお持ちの方が仕事を探す際のポイント

てんかんをお持ちの方でもあっても、多くが薬や定期通院など治療をしながら働いています。
てんかんは告知義務、申告義務はありません。入社・就労時にてんかんがあることを知らせて一定の配慮をお願いする(=オープン就労)か、伏せて働く(=クローズド就労)かは選択できます。

 
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オープン就労・クローズド就労に関わらず、面接や入社時の「健康調査票」に虚偽の申告・隠ぺいをするのはトラブルの元になるのでやめましょう。

 
 
運転ができない、残業ができないなど仕事に制限がある方はオープンにすることをオススメします!

人によってメリット・デメリットと感じることは異なります。詳しく見ていきましょう。

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オープン就労する場合のメリット

病気に対して職場の理解を得られる

オープン就労の最大のメリットはてんかんに対して職場の理解を得られることでしょう。
残業が発生しない業務量の調整・部署配置や通院などへの配慮が受けられる可能性も高く、就業後の働きやすさが向上します。
事前にご自身のてんかん発作の内容を就業先や一緒に働くメンバーに正しく伝えれば、万が一、発作が起きた場合でも正しい配慮を受ける事ができるでしょう。

 
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配慮の例として「発作が起きた後は負担の少ない単純作業への切り替える」などがあります。周囲にも伝えておくと「なぜあの人だけ?」といった誤解も生まれず、理解のある中で安心して働けます。

障害者雇用枠への応募が可能になる

障害者手帳を取得した場合には障害者雇用枠での応募も可能です。雇用機会において、健康で障害がない人とそうでない人が全く同じ条件・選考方法では、不利が生じてしまう恐れがあります。「障害者雇用枠」とはその機会が平等になるために特別に設けられている採用・雇用のルート、ポジションです。
障害者雇用枠での就労には以下のようなメリットが挙げられます。

①障害配慮を前提とした働き方ができる
②法定雇用率があるため、求人数は景気に左右されにくい
③大手企業・有名企業での募集が多い
④就職前から配慮や仕事の内容などの情報を手に入れやすい
⑤残業制限など無理のない仕事量の調整が期待できる
⑥就職後もジョブコーチなどのサポート体制が付く場合がある
⑦クローズ就労に比べて定着率が高い
⑧社内に障害に対して一定の知識をもった人がいる可能性が高い
⑨障害をお持ちの方が複数在籍している場合、企業内に障害対応のノウハウが蓄積されている
⑩障害を開示していることが安心感につながり、周囲からの助けも求めやすい
引用:DIエージェント「障害者雇用とは?|働く人が知りたい法律、相談先や求人例までを紹介」

その他、仕事探しをする際の支援を受けることができる

その他にも、「ハローワーク」や「障害者就業・生活支援センター」での職業紹介・斡旋、「就労移行支援」「就労継続支援(A型・B型)」では職業訓練・就労準備などの支援を受けることができます。就労移行支援は、てんかんを理解したうえで就職・転職に臨むことができ、就職後も定着支援のサポートがあるのが安心です。

就労移行支援の説明や就労継続支援との違いについてはこちら▼

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オープン就労する場合のデメリット

反対にオープン就労する場合、どのような場面でデメリットを感じるでしょうか?
障害者枠で働く場合、「賃金が低くなる」「障害者雇用枠では求人数が少ない」傾向が少なからずあります。一般枠で働く場合でも、残業ができない方は基本給のみの支給になり(見込み残業代を設けている会社の場合はそれがカットされる)額面が低く感じるかもしれません。
健康と働き方のバランスを考えてベストな選択ができるとよいですね。

 
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障害者枠であっても、これまでお持ちの経験・スキルをもとに評価し高収入を目指せる企業さんもございます。「自分のスキルを買ってくれる企業で年収アップを狙いたい」という相談も承っています。

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クローズド就労する場合のメリット

てんかんを開示せずに一般企業で働く場合は、企業側の配慮負担分ない代わりに給料は障害者枠と比較して高くなる傾向にあります。また求人数も一般市場に出回っている求人数・仕事の種類があるのがメリットです。

 
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数年以上発作が出ておらず(=寛解状態)、てんかんの心配がほとんどない方はクローズド就労も検討するとチャンスが広がります。

クローズド就労する場合のデメリット

すでにお伝えした通り、てんかんはいつ発作が出るかわかりません。一度発作を経験した方であれば「また発作がでるのではないか」と思いながら働き続けるのは不安ですよね。てんかんを伏せて働く場合のデメリットは、病気への理解や協力、業務や通勤への配慮を職場に期待できないことです。残業やストレスの多い業務、飲み会の席も断りづらいなどの声が聞かれます。

 
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いざ発作が起きた時、職場がパニックになってしまい、すぐに救急車を呼んでもらえなかったり不適切な対処をされる(強く体を揺するなど)ことも考えるとリスクもある働き方です。

就労時の注意点

てんかんをお持ちの方、特にてんかんを開示して安心して働くために気を付けたいポイントをキャリアアドバイザー(CA)とともに確認していきましょう。

主治医に相談する

仕事をする際に最も大切なことは「主治医への相談」です。
職場環境を一緒に確認し、てんかん発作の誘因がないかを確認しましょう。また通院の頻度・服薬の調整や、発作が起こりうる場面のアドバイスがもらえます。職場にもかかりつけ医として連絡先を教え、場合によっては連携してもらえると良いでしょう。

 
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薬によっては服作用が出る場合もあるので、薬の量の調節や変更後は仕事への影響を聞きましょう。

参考:てんかん情報センター「抗てんかん薬の副作用とは?」

できない業務がはっきりしている場合にはあらかじめ伝える

できない業務がハッキリしている場合は、あらかじめ伝えるようにしましょう。「なぜその業務ができないのか」についてもきちんと説明し、合理的配慮を受けられる場合があります。

  • 長時間勤務、深夜残業(疲労時に発作が起きやすい場合)
  • 高所や取り扱い注意な器物がある場所での勤務(転倒を伴うような大発作が起きやすい場合)
  • 運転をメインとする業務(免許が取得・更新できない方もいます)
  • 接客業務(頻繁に動作が止まるような小発作が止まる場合)
 
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障害者枠では「外出のない事務職」での募集が豊富なので職種選びも気にかけてみてください! できない業務がない・少ない場合は、「てんかんに制限を受けることなく働きたい」と積極性・前向きさをPRしていきましょう。

参考:公益社団法人 日本てんかん協会「てんかんと自動車運転」

勤務日数や時間について相談しておく

勤務日数や時間についても相談しておきましょう。自己管理をしている点をしっかりと伝え、体調不良時の通院配慮や残業時間の上限が相談は発作を再発させないためにもあらかじめ相談しておきたい事項です。

 
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また規則正しい生活がマストな方は夜勤やシフト制勤務がある仕事は要注意です。面接時に残業時間が気になる方はエージェントを通じて聞いてみるのも良いですよ!

仕事中に発作が起きた場合の対処等について伝えておく

てんかんを周りに伝えてもかまわない場合は、「周知して欲しい範囲(人事や現場の上司・同僚など)」と「いざという時の対処法」も伝えると、より安心できます。

たとえば、以下のようなことをお願いする場合があります。

大きなけいれん発作がおこったら、本人の安全を確保するために、次のことを行ってください。
1.火、水、高い場所、機械のそばなど、危険な物・場所の近くから遠ざける
2.本人がけがをしないように気を配る(頭の下にクッションを入れる等)
3.衣服の襟元をゆるめ、ベルトをはずす 4.眼鏡、ヘアピンなどけがをする可能性のあるものをはずす
引用:公益社団法人 日本てんかん協会「発作の介助と観察」
 
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発作が起きた様子(前兆や発作の継続時間)を観察してもらえると、医師に伝える際にも助かります。

不当な差別を受けた場合はハローワーク等へ相談する

「てんかんを理由に解雇や退職を勧められた」
「配慮はほとんどいらないのにてんかんを伝えたら業務が与えられなくなってしまった」
「会社で決められた成果を出しているのに、不当に昇給・昇進できないと感じる」
てんかんや障害を理由とした職場の差別は「障害者雇用促進法」で禁じられています。このような場合は、一人で解決しようとせず、人事担当者や社外の第三者に相談をしましょう。
相談はお近くの労働局内または労働基準監督署内にある総合労働相談コーナーハローワークなどでできます。

 
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企業としても安全配慮義務があるため、どこまで仕事を任せていいのか判断に迷っている可能性もあります。
そのようなすれ違いによる無理解や誤解を生まないためにも入社時(面談時)に「できること/できないこと」が伝わるように理解してもらうことが重要ですね。

参考:厚生労働省「雇用分野における障害者に対する差別は禁止されています」


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てんかんの説明の仕方やタイミングに注意【伝え方例文あり】

「てんかん」をオープンにする場合は説明の仕方やタイミングも重要です。
世間一般では「てんかん発作は突然バタンと倒れる(≒強直間代発作)」イメージが根強いです。そうでない場合はまずは自分の発作の状況を説明できるとよいでしょう。

面接・選考時の伝え方

まずは「医師から就労許可がおりていていること」「治療の状況」「控えるべき業務」などを伝えましょう。
また直近で働いていたり、就労移行支援に通所していたりする場合は「休みなく働けていた」ことを伝えられるとなお良いです。

 
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面接の場合は薬や治療でてんかんをおさえられており、「最後の発作から●年間発作が起きていません」と伝えられると企業にとっては安心材料になります。

選考書類の書き方:例文

選考書類の書き方の例です。「わたしの障害について」(障害説明書類)や職務経歴書の補足に書く際にご活用ください。また、面接で説明する際も以下のような要点をおさえて伝えられると良いでしょう。

【症状・特性】
・日常的な小中発作無し/大発作:20XX年X月頃以降、発作なし
学生時代に一度、学費を稼ぐために不規則な生活が続いたため入眠時に大発作がありました。以降8年間、欠かさずに服薬を継続していることで発作は抑えられ、日常生活も問題なく送れております。現職入社から約5年間、発作に伴う欠勤もなく勤務ができています。

【自己対処】

  • 通院:3ヶ月に1回(定期健診)
  • 服薬:朝晩各1回(●●錠/服薬歴 通算8年ほど)
  • その他:規則正しい生活を心がける

【配慮事項】

  • 定期通院配慮
  • 同じ職場で働く方への周知
  • 残業上限30時間/月 程度
電話対応等は問題なくできますが、運転を主業務とする配置は避けていただければ幸いです

 
CA

DIエージェントをご利用の方は、キャリアアドバイザーから企業にてあらかじめお伝えするサポートもいたします。

こちらは、聴覚障害とてんかん発作がある方の転職成功事例インタビューです。エージェントとの上手な付き合い方も参考にしてみてください。

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仕事を続けられない場合どうしたらいいか

「てんかんが発覚して治療に専念したい」
「発作がくり返し起きるようになり、仕事に支障がでてきた」
「現在の環境下では体調管理が厳しい」
そのように仕事を続けることが難しくなってしまった場合、にはいくつかの選択肢や公的な支援制度があります。

休職・退職する時は主治医や職場とよく相談する

休職、退職については主治医だけでなく職場の関係者、産業医とよく相談をしましょう。「働けないから即退職!」と考えるのはやや早急です。
一定期間休んで、体調管理に励み、働き方が合わないのであれば復職後に異動・配置転換希望することもできます。

働けない時などの経済的な支援制度(公的援助)がある

働けない時などに経済的な支援制度があります。てんかんをお持ちの方が受けられる公的な支援例を紹介します。

傷病手当金

「傷病手当金」とは病気やケガで働けない時の生活を守る制度です。健康保険組合・共済組合等から最長1年6か月、賃金の一部に相当する現金が給付されます。
休職にあたっての注意点や傷病手当を受け取るには諸条件についてはこちらの記事も参考にしてください。

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障害年金制度

障害年金制度は障害年金制度・病気やケガが原因ではたらくことが困難になった人を支える公的年金の一つです。離職中・休職中、そして働きながらでも障害年金は受給できます。初診日の1年6カ月後から受給開始できます。

「国民年金・厚生年金保険 障害認定基準」で定められている「てんかん」の等級は以下の通りです。

障害の程度 障害の状態 ※いずれも充分な治療を受けていることが前提
1級 てんかん性発作のAまたはBが月に1回以上あり、常に援助が必要
2級 てんかん性発作のAまたはBが年に2回以上、もしくは、C又はDが月に1回以上あり、かつ、日常生活に著しい制限を受ける
3級 てんかん性発作のAまたはBが年に2回未満、もしくは、C又はDが月に1回未満あり、かつ、労働に制限を受ける

※発作のタイプは以下の通り A:意識障害を呈し、状況にそぐわない行為を示す発作 B:意識障害の有無を問わず、転倒する発作 C:意識を失い、行為が途絶するが、倒れない発作 D:意識障害はないが、随意運動が失われる発作(「国民年金・厚生年金保険 障害認定基準」を元に作成)

受給を検討する場合は以下の記事も参考にしてください。

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失業保険給付金

退職後に再就職(転職)の意志があり、一定の条件を満たしていれば「失業保険給付金」を受給できます。障害者手帳を取得している場合は一般受給者より長い期間、失業保険を受け取れます。

参考:ハローワークインターネットサービス 「雇用保険手続きのご案内」

自立支援医療制度

てんかんをお持ちの方は定期的な通院・服薬やMRI検査で医療費が高額になることもあります。そのような場合に利用できるのが「自立支援医療制度」です。てんかんを含む精神疾患のある方が通院する場合に医療費が減額され、自己負担額が1割になります。

参考:公益財団法人にほんてんかん協会「知っていますか? てんかんは『自立支援医療制度』の対象です」

精神障害者保健福祉手帳

仕事を含め日常生活を送るうえで「生活のしづらさ」をもつ方に対し、「障害者手帳」制度があります。てんかんは脳(神経)の病気と言われていますので、「精神障害」の区分となり、「精神障害者保健福祉手帳」が交付対象となります。既にお伝えしている通り、「障害者雇用枠」で配慮を受けながら働けるだけではなく、税金などの減免や各種割引制度など優遇を受けられます。

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DIエージェントが教える!てんかんと共に自分らしく生きるポイント

最後に「てんかんと向き合いながら生活を送る・働く」ポイントを振り返りましょう。

 
 
・てんかん発作の原因を知って、ストレスや過酷な環境からは離れるように自己対処しましょう
・てんかんの症状は人によって様々。誤解を生まないように自分の状況を必要な人に伝えましょう
・もしもの時に頼れる制度も知っておくと安心です

てんかん症状は人それぞれです。発作症状を正しく理解し、周囲へ伝える事で、働きやすい環境で長く安心してお仕事ができます。 DIエージェントでは「キャリアアップをしたい」や「少しペースを落として働きたい」、「てんかんでも制限受けずにやりがいのある仕事がしたい」……そんな思いをもつ方々を多く支援して参りましたのでいつでも気軽にご相談ください。

監修:井村 英里
社会福祉士。福祉系大学を卒業し、大手小売店にて障害者雇用のマネジメント業務に携わる。その後経験を活かし(株)D&Iに入社。キャリアアドバイザーを務めたのち、就労移行支援事業所「ワークイズ」にて職業指導・生活支援をおこなう。

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