体幹機能障害とは?等級や市区町村から支給される日常生活用具、お仕事までを解説

この記事では体幹機能障害をお持ちの方に向けた基本知識をご紹介します。身体障害者手帳で定められた等級や市区町村から支給される日常生活用具などを解説していきます。
体幹機能障害は後天的に受傷される方も多いので、初めて「障害者雇用枠」での働き方やお仕事に迷われている方もぜひ参考にしてください。

体幹機能障害とは?

体幹機能障害とは、体幹の異常・損傷により、姿勢の維持や日常動作に困難が生じる障害です。体幹とは頸部、胸部、腹部及び腰部を指します。

体幹だけではなく下肢や上肢と重複して障害をお持ちの場合も多く、杖や車椅子を利用することもあります。

参考:障害者職業総合センター NIVR「障害・職種別『就業上の配慮事項』-企業の経験12,000事例から-」
医学情報・医療情報 UMIN「Mw3 体幹機能障害」

体幹機能障害の原因

体幹機能障害の原因は、二分脊椎など先天性の障害である場合と、脊椎損傷や頸椎損傷の後遺症が原因となる場合があります。

 
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後天的に障害を受傷された方は、リハビリを重ねつつ、障害の受容と理解を進めていきましょう。

身体障害者手帳における体幹機能障害の等級

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体幹機能障害をお持ちの方は申請をすれば、「身体障害手帳」を取得でき、様々な福祉サービスを利用できます。
障害の程度によって、1級・2級・3級・5級の等級に認定されます。それぞれの等級をみていきましょう。

1級

体幹機能障害1級は立つ・立ち上がること、座っていることが出来ない状態などに判定されます。
コルセットなどの装具を使用すれば姿勢の維持が可能な場合もあります。
また完全に歩行が不可能なのではなく、下肢など他の障害との重複によって判定されているケースも多いです。

2級

体幹機能障害2級は「10 分間以上座位または起立位を保つことが出来ない」状態と定義されています。
歩行は困難ですが、立ち上がるためには介助や装具が必要です。装具の使用で一部の行動が可能にもなります。

3級

体幹機能障害3級は立位の維持、座る、立ち上がるなどが可能で、100m以内の歩行もできます。
片脚で起立位の保持が不可能な場合も3級に該当します。

5級

体幹機能障害に4級はありません。
5級は歩行能力に多少障害がある状態ですが、歩ける距離2km以内まで広がります。立位の維持や座る・立ち上がることも可能で、装具を使うことでより能力障害の改善が見込めます。就労する場合も少ない配慮で済むことが多いです。

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体幹機能障害者に交付・一部助成される日常生活用具

身体障害者手帳取得のメリットは多数あります。体幹機能障害をお持ちの方にとっては「市区町村から日常生活用具の交付や修理費の一部助成を受けられる制度」はぜひ利用したいメリットの一つです。

申請方法は障害をお持ちのご本人が市町村長に申請します。身体障害者更生相談所等の判定や意見に基づく市町村長の決定により補装具費の支給がされます。おおよその購入額・修理費(基準額)が定められており、申請者の負担は原則1割です。

助成以外にもレンタル(貸与)ができる場合もあるので、詳細はお住まいの市区町村に問い合わせてみてください。

以下では特に働く上でも必要となる用具をそれぞれ説明していきます。補装具にはそれぞれ耐用年数が定められていますが、それ以前に壊れた場合でもケースバイケースで再支給・修理が可能です。

参考:厚生労働省「補装具費支給制度の概要」

歩行補助つえ(T字つえ)

「歩行補助つえ」は歩行の補助となる杖です。その形から「T字つえ」とも呼ばれています。
材質は木材・軽金属の扱いやすいものと指定されており、耐用年数は3年程度です。

多点杖

自治体によっては多点づえやカナディアンクラッチにも助成が出るケースがあるので、確認をしてみましょう。

移動用支援用具(歩行器)

歩行器など家庭内の移動に使用する「移動用支援用具」も助成の対象です。
転倒予防や立ち上がりを補助するためのもので、耐用年数は8年程度といわれています。

自宅に設置する場合は手すりなども含まれます。工事を伴うものは自治体ごとに「障害者住宅改造費助成制度」が設けられている場合があるので、こちらも確認が必要です。

便器

体幹機能障害をお持ちの方にとっては「座る・立ち上がる」動作を要するため、トイレにも工夫が必要です。
手すりのついた腰かけ式の便器、または和式を洋式にする腰掛便座、補高便座(住宅改修を伴わないもの)が対象になります。耐用年数は8年です。

その他、補助が受けられる日常生活用具

他にも、様々な日常生活用具の助成が受けられます。出費をおさえるためにもこのような助成は積極的に活用しましょう。

  • 移動用リフト
  • 入浴担架、入浴補助用具
  • 特殊寝台、マット
  • ネブライザー(吸入器)、電気式たん吸引器
  • 電磁調理器 ※自治体による

次からは収入確保の方法として、就職・転職に関してのアドバイスを紹介していきます。

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体幹機能障害をお持ちの方への就職・転職アドバイス

 
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身体障害者手帳をお持ちの方は「障害者雇用枠」での就労ができます。
有名企業・大企業の求人が多数あり、配慮を受けながら自分らしく働けます!

体幹機能障害をお持ちの方が企業で働くうえで、移動や業務中の姿勢の面で困難を感じるのではないでしょうか。
しかしそれらの点がクリアになれば健常者と変わらず能力を発揮できるチャンスに恵まれています。

  • 大手金融/一般事務/年収:300万円以上
  • 食品/人事アシスタント(在宅勤務)/年収:300万円以上
  • 外資系バイオ/役員秘書(外国語使用)/年収:400万円以上
 
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エージェントを利用され、障害者雇用でも年収300~400万円以上のご年収で働かれている方が多数です。キャリアプラン次第でさらに上を目指すことも可能です。

面接官が気になるポイントとは?

 
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下肢障害を併発されている方が多く、企業様としては歩き方や社内での移動などで配慮がどの程度必要かを確認したいと考えています。

最近ではWeb面談が主流となっていますので、実際に対面していなくても自分の普段の様子・仕事への影響をわかりやすく伝えられるようにしましょう!

伝える機会は、応募書類、面接の場があります。下記の点に触れられると良いでしょう。

  • 自席から会議室への移動など短い距離でも杖が必要か
  • 杖の有無に限らず、両手持ちの荷物(ノートPC)を持って歩行できるか
  • 階段の昇降が日常的にどの程度可能か
  • 歩き方や姿勢は、周りの人にはどのように見られるか(左右に揺れながら歩く、上半身がどちらかに傾いているなど)
 
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エージェントを利用されている方はエージェントから企業様へお伝えのフォローもいたします。

テレワークの働き方もおすすめ

会社のバリアフリー環境が整っていない場合でも、テレワークが可能な企業であれば家にいながら仕事をすることができます。一番のメリットは通勤の負担がなくなることでしょう。
姿勢が保てないことで周囲の視線が気になる、周り歩くペースが追い付けず心理的に負担を感じるという問題も解消できます。

 
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テレワークではタイピングスピードや基本的なパソコンスキルがより重視されます。
チャットでのコミュニケーションにも慣れておきたいですね。


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体幹機能障害者に対する企業の配慮

体幹機能障害をお持ちの方が実際に障害者枠で入社した場合、「どのような配慮が受けられるのか・どんな配慮をお願いすればよいのか」が気になることかと思います。
障害者職業総合センター NIVR「障害・職種別『就業上の配慮事項』-企業の経験12,000事例から-」をもとに見ていきましょう。

 
 

企業選びのチェックポイントは…

✓通勤時や会社内バリアフリー環境など移動に問題はなさそうか

✓仕事の量や人員面のサポートがありそうか

 
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企業内の多機能トイレの有無や社内スペースの広さを知りたい場合はエージェントを通じてだと聞きやすいですよ!

※以下で紹介する各等級はあくまで参考にしてください

体幹機能障害1級・2級の方が受けられる配慮例

1級の方への配慮は、バリアフリー化や移動にまつわる配慮を中心に、人員面でのサポートをしている企業があります。

  • 車椅子用トイレの設置や段差の解消など
  • 送迎バスや自家用自動車通勤の認可
  • 残業など労働条件への配慮
  • 事務職ではマンツーマンの指導、技能職では健康管理や作業環境への配慮

等級に関わらず、高さを変えられる机やいすを導入してもらうことを検討してもらうのも良いでしょう。

 
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バリアフリー機能が集約されている特例子会社での就職を視野にいれてもよいですね。

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体幹機能障害3 級・5級の方が受けられる配慮例

一緒に働く同僚とのコミュニケーションも重要です。積極的に飲み会へ誘ったり、家族を招待したイベントを設けている企業もあります。

  • レクリエーションへの参加と配慮
  • 段差の解消(スロープの設置)
  • 自家用自動車通勤の許可や通勤ラッシュを避けた通勤
  • 専任の相談員やカウンセラーの配置

産業医だけでなく、障害者職業生活相談員やジョブコーチを配置している企業もあります。

 
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企業の雰囲気はそれぞれ。「こんな社風の会社で働きたい!」という希望もぜひエージェントにお聞かせください。

まとめ

体幹機能障害をお持ちの方でも、日常生活用具の助成を始め身体障害者手帳のメリットを知らない方も多いようです。生活を送る上で使える制度は有効に使っていきましょう。
障害の程度は人によってさまざまで、制度のことや転職についてなど知りたい情報をインターネット上でも探すのは難しいかと思います。
DIエージェントではこれまで多数の体幹機能障害をお持ちの方々の転職支援をおこなってきました。サポート経験豊富なキャリアアドバイザーにいつでもご相談ください。

監修:井村 英里
社会福祉士。福祉系大学を卒業し、大手小売店にて障害者雇用のマネジメント業務に携わる。その後経験を活かし(株)D&Iに入社。キャリアアドバイザーを務めたのち、就労移行支援事業所「ワークイズ」にて職業指導・生活支援をおこなう。

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