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身体障害者手帳の取得メリットやデメリット、障害年金制度まで徹底解説

怪我や病気等で障害を持ち、障害者手帳の申請を検討している方や申請するかどうかを迷っている方向けに、本記事では身体障害者手帳の概要、取得方法、メリット・デメリットから、取得していない場合でも受けられる福祉サービスを紹介します。
身体障害者手帳の様々なメリットを知り、受けられる支援・サービスを最大限に活用してください。

身体障害者手帳とは?

身体障害者福祉法に基づき、身体障害のある方の自立や社会活動の参加を促し、支援することを目的とした手帳です。 基本的な取得条件は「疾病や外傷等によって身体機能に障害があり、その障害が将来とも回復する可能性が極めて少ない状態にあること」を証明できることとされています。

<発行元>

各都道府県知事(もしくは指定都市市長又は中核市市長)が交付します。

<更新の有無>

身体障害者手帳には、有効期限はありません。障害の状態が変わったり、障害がなくなったりした場合には、「等級変更」や「返還」の手続きをすることが可能です。 再認定制度の対象になっている方は、指定された期日までに改めて診査を受ける必要があります。

身体障害者手帳の対象疾患・等級

ここでは、身体障害者手帳の交付対象となっている疾患・等級について解説します。

対象疾患

    • 視覚障害
    • 聴覚又は平衡機能の障害
    • 音声機能、言語機能又はそしゃく機能の障害
    • 肢体不自由
    • 心臓、じん臓又は呼吸器の機能の障害
    • ぼうこう又は直腸の機能の障害
    • 小腸の機能の障害
    • ヒト免疫不全ウイルスによる免疫の機能の障害
    • 肝臓の機能の障害

身体障害者手帳の等級とは

上記の障害は程度や日常生活に及ぼす支障により7段階の等級に分けられ、1級~6級までに該当する場合および、7級に該当する障害が二つ以上重複している場合に手帳の交付対象となります。

参考: 厚生労働省『身体障害者障害程度等級表』(外部サイト)

身体障害者手帳の取得方法とは?

ここでは、身体障害者手帳の取得方法や紛失・破損した場合の対応について解説します。

身体障害者手帳の申請

(1) 診断書(もしくは意見書)の書式を取得する
お住まいの市区町村の障害福祉窓口にて、診断書(もしくは意見書)の書式を受け取ってください。

(2)指定医(※)に診断書を書いてもらう
指定医とは、都道府県知事が定める医師を指します。区市町村の障害福祉担当窓口に問い合わせるか、掛かりつけ医に指定を受けているかどうかをご確認ください。

(3)診断書を(1)の窓口で提出する

(4)手帳が交付される
明確な基準はないものの、一例として東京都では各区市町村の窓口に申請してから通常1か月程度で身体障害者手帳が交付されます。 ただし、提出された診断書・意見書の内容によっては指定医に照会等が必要となり、日数がかかることがあります。

申請に必要なもの
1.身体障害者診断書・意見書 (発行から1年以内のもの)
前述の通り、用紙はお住まいの区市町村の障害福祉担当窓口にて入手してください。

2.申請する方の写真
縦4センチ×横3センチの大きさで、上半身で脱帽して撮影したものを使用してください。

3.交付申請書
用紙はお住まいの区市町村の障害福祉担当窓口にて入手できます。
※なお、平成28年1月1日以降、身体障害者手帳の申請には、「個人番号(マイナンバー)」の記載が必要になりました。 また、本人確認が必要になりますので、番号確認と身元確認の出来る書類(個人番号カードもしくは個人番号通知カード+運転免許証等)の掲示が必要となります。

手帳の申請に費用はかかる?

交付申請そのものに費用はかかりませんが、指定医に診断書を作成してもらう際に診断書料がかかります。 金額は病院毎に異なりますが、5,000円程度としている病院が多いようです(※)。
また、自治体によって助成制度を設けているところもありますので、気になる方は検索サイトで 「障害者手帳 交付申請用診断書料助成 〇〇市」のようにお住まいの市区町村名を含めた検索をお試しください。
(※)あくまで目安ですので、必ず受診する指定医に確認してください。

手帳を紛失・破損したときはどうすればいい?

手帳の申請時と同様にお住まいの市区町村の障害福祉窓口にて再交付手続きが可能です。 その際には、再交付申請書(窓口で入手可能)や顔写真、印鑑、本人のマイナンバー等が必要になります。 平均的には2~4週間で交付され、郵送での申請ができる地域もあります。 再交付を希望する場合は市区町村のホームページで詳細を確認しましょう。

身体障害者手帳の取得メリットとは?

ここでは、身体障害者手帳を取得するメリットを解説します。

医療費の助成

障害者手帳をお持ちの方の医療費負担が軽減される制度です。 一例として、東京都内在住の方で下記に該当する方は、医療機関での医療費の自己負担が、原則1割になります。
(1)身体障害者手帳1級・2級の方(心臓・じん臓・呼吸器・ぼうこう・直腸・小腸・ヒト免疫不全ウイルスによる免疫・肝臓機能障害の内部障害については3級も含む。)
(2)愛の手帳1度・2度の方
(3)精神障害者保健福祉手帳1級の方

※医療費の助成については地方自治体ごとに制度の名称や内容が異なります。 お調べになる場合は、検索サイトで「障害者 医療費 助成 〇〇市」のようにお住まいの市区町村名を含めた検索をお試しください。

障害者雇用

従業員が一定数以上の規模の事業主は、従業員に占める身体障害者・知的障害者・精神障害者の割合を「法定雇用率」以上にする義務があります。 例えば民間企業の場合、従業員を45.5人以上雇用している企業は、障害者を1人以上かつ従業員の2.2%にあたる人数の障害者を雇用することが定められています。 障害者手帳を持っている方は、この法定雇用率で定められる枠での就業が可能です。 尚、障害者手帳を持っていても障害者枠で就業することは義務ではなく、一般枠で就業することは問題ありません。

障害者雇用枠で働くメリット

障害者雇用枠として就職・転職した場合、障害をオープンにして必要な障害配慮を受けられることが大きなメリットとなります。

参考: 厚生労働省「障害者雇用促進法に基づく障害者差別禁止・合理的配慮に関する Q&A」

障害者雇用枠で受けられる配慮の例

    • 下肢障害などにより移動に制約のある場合に、出社時間をずらし通勤ラッシュの時間帯を避けて出社することができる
    • 聴覚障害などにより口話が難しい場合に、メール・筆談・チャットツール等を通じて社内コミュニケーションを取ってもらう
    • 内部障害や上肢障害などにより、力仕事が身体に過度に負担となる場合、重量物の運搬等を業務内容から免除してもらう

障害者雇用枠で応募する際の注意点

企業ごとに求人への応募段階で手帳を取得済みである必要があるか、申請中(取得見込み)であっても応募できるかは異なります。 手帳の申請中に求人への応募を検討されている方は、応募したい企業に確認する必要があります。

補装具の助成(補装具費支給制度)

義肢・つえ・補聴器・車いすなどの補装具の購入または修理で必要な費用について、本人は原則1割負担(所得によっては無料)で済むようになる助成制度です。 ただし、購入後の申請や、障害者本人または世帯員のいずれかが一定所得以上の場合いは対象とならないため注意してください。 対象となる補装具の種類・上限の価格・個数など細かい条件があるため、申請をご検討の場合にはお住まいの市区町村の障害福祉担当窓口で相談してみましょう。

参考: 厚生労働省『義肢等補装具費支給要綱』(外部サイト)

障害者住宅改造費(リフォーム費用)の助成

住宅リフォーム費用の給付が受けられます。例えば、住宅内の段差解消のバリアフリー工事やスロープ・手すりの設置費用を助成するものです。

各種納税の軽減

所得税・住民税・相続税・自動車税などの軽減が受けられます。等級によって変わりますが、一定の金額の所得控除が受けられます。

参考: 国税庁「障害者と税」(外部サイト)

交通機関の割引

交通機関(鉄道・バス・タクシー・航空旅客機・船舶など)によっては障害者手帳をお持ちの方は割引が適用となる場合があります。 こちらも手帳の種別等によって割引内容が異なるため、ご利用になる交通機関の運営会社のホームページで確認されることをお勧めします。

身体障害者手帳を取得するデメリットは?

個人の価値観によりますが、障害者であるという認定を受けることに抵抗を感じる方もいらっしゃるようです。 ただ、手帳を所持していることを開示することは義務ではありませんので、実質的なデメリットはないと言えます。

身体障害者手帳がなくても受けられる障害年金とは?

「日本年金機構」によって運営されている年金制度で、病気やケガによって生活や仕事などが制限されるようになった場合に、現役世代の方も含めて受け取ることができる年金です。 「障害基礎年金」「障害厚生年金」の2つの種類があり、病気やケガで初めて医師の診療を受けたときに国民年金に加入していた場合は「障害基礎年金」、厚生年金に加入していた場合は「障害厚生年金」が請求できます。 なお、障害年金を受け取るには、年金の納付状況などの条件が設けられています。

障害者手帳の等級と障害年金の等級は違うので注意

障害年金と障害者手帳は発行主体が異なることから、認定基準も異なるため注意が必要です。 障害者手帳を取得せずに、障害年金を受給されているケースもあれば、障害者手帳を持っていても障害年金支給の対象とならない場合もあります。

障害基礎年金

日本年金機構が定めており、国民年金に加入している間に該当の障害について初診を受けていることや、一定の障害の状態にあること、保険料納付要件を満たしていることなどが要件となります。 詳細は下記のサイトからご確認ください。

2019年4月現在、年金額は
1級の場合は975,125円+子の加算
2級の場合は780,100円+子の加算
とされています。

参考: 日本年金機構「障害基礎年金の受給要件・支給開始時期・計算方法」(外部サイト)

障害基礎年金を申請したい場合

障害基礎年金を申請したい場合には、下記のページで請求するときに必要な書類等を確認できるのでご覧ください。

参考: 日本年金機構「障害基礎年金を受けられるとき」(外部サイト)

障害厚生年金

日本年金機構が定めており、厚生年金に加入している間に該当の障害について初診を受けていることや、一定の障害の状態にあること、保険料納付要件を満たしていることなどが要件となります。 また、年金額は厚生年金に加入していた期間の長さ、給与の額(支払っていた保険料の金額)などで異なります。詳細は下記のサイトからご確認ください。

2019年4月現在、年金額は
1級の場合は(報酬比例の年金額) × 1.25 + 〔配偶者の加給年金額(224,500円)〕※
2級の場合は(報酬比例の年金額) + 〔配偶者の加給年金額(224,500円)〕※
3級の場合は(報酬比例の年金額) 最低保障額 585,100円
とされています。

※その方に生計を維持されている65歳未満の配偶者がいるときに加算されます。

参考: 日本年金機構「障害厚生年金の受給要件・支給開始時期・計算方法」(外部サイト)

障害厚生年金を申請したい場合

障害厚生年金を申請したい場合には、下記のページで請求するときに必要な書類等を確認できるのでご覧ください。

参考: 日本年金機構「障害厚生年金を受けられるとき」(外部サイト)

まとめ

このように、障害者手帳に関する制度やサービス、取得していない場合にも受けられる福祉サービス等は幅広く存在することがおわかりいただけると思います。 手帳の申請を検討している方は、本記事を参考にしてみてください。

また、法定雇用率の引き上げに伴って障害者の雇用数が年々増えている背景から、就職・転職を考えている人にとっては、障害者手帳の取得が就職先の可能性を広げる手段になるともいえます。 障害者枠での就職・転職の進め方や採用市場の現状を知りたい方、自分にあった職場の探し方に悩んでいる方は、障害者枠に特化した転職エージェント「DIエージェント」を活用してみてはいかがでしょうか。

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