適性検査(種類と問題&対策)落ちてばかりの人は必見!障害者枠ならではのポイントは?

就職・転職活動の選考でおこなわれる「適性検査」、対策はきちんとできていますか?
障害者枠においても「適性検査」は多くの企業が導入しており侮れません。
今回は「これから適性検査を受ける」「適性検査でいつも落ちてしまう」方に向けて、通過できるような対策法やアドバイスを教えます!
DIエージェントのキャリアアドバイザー(CA)のコメントもぜひチェックしてくださいね。

適性検査とは?(目的・実施タイミング)

計算をしながらパソコンで問題を解く女性

適性検査とは、企業の採用において求職者の「社会人の基礎力(一般常識や学力・マインド)」を確認し、「この人が会社で活躍してくれるか?」を見極めるものです。
ほとんどは「学力検査」と「性格検査」から構成されていますが、「性格検査」のみ実施する企業もあります。

学力検査(または「能力検査」)

適性検査の「学力検査」で出題される内容は主に「中学~高校レベル」の学習内容です。
「ビジネスで必要とされる一定の学力水準を満たしているか」をテストします。
人気企業の場合は応募が殺到するのでいわゆる「ふるい落とし」の要素が強くなっています。競争率が高い企業を受検する場合は、しっかり対策をして高得点を狙いましょう。

性格検査

「性格検査」は自身の性格や考え方の癖などの質問が出され、それに素直に回答していくものです。
面接だけではわからない性格が科学的・客観的にデータ化されるので、採用担当者は求職者が社風や自社の社員とのマッチング、そして職種の適性・配置を判断する材料としています。
たとえば、事務職の場合は「コツコツと正確に仕事に取り組める適性があるか」を性格検査で判断するケースもあります。

適性検査の基礎知識

適性検査は、一般的には「あまり準備に時間を割かなくても大丈夫」と言われます。
しかし障害の特性によっては気を付けなければならないポイントや独特の様式に対する通過のコツがあります。「確実に通りたい」と思っている方は入念な対策をしましょう。

また正社員か契約社員かといった「雇用形態」、また新卒か中途採用かの「経験別」で出題の内容が異なることもありますが、基本的な対策方法は同じと言っていいでしょう。

 
CA

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どのタイミングでおこなうか?

適性検査がどのタイミングで実施するかは企業によって異なります。
多くは書類選考通過後の選考の初期段階でおこないます。
また、不正ができないよう面接で会社に訪問した際に実施するパターンもあります。

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受検方法

適性検査の受検方法は主に3パターンあります。

    ① 自宅(あるいはインターネットカフェなど)でWeb受検
    ② 面接で企業を訪れた際に会場でパソコンを用いるWeb受検、またはペーパーの筆記試験
    ③ サテライト会場に出向いてWeb受検(テストセンター)

最近ではWebテスト形式が主流となっており、DIエージェントの紹介企業の場合でも自宅でオンライン受検してもらうパターンが最も多いです。

 
CA

②③はカンニングができないよう厳重なチェックがあります。緊張のしすぎに注意です!

適性検査の種類

適性検査にはいくつか種類があり、それによって対策も変わってきます。
ここではよく扱われる適性検査の種類と主に「学力検査」の問題の特徴を紹介します。

SPI

SPIとはリクルートマネジメントソリューションズ社が提供する、日本で定番の「総合適性検査」です。
学力検査と性格検査があり、学力検査はさらに二種類に分かれています。

  • 言語分野:主に国語の知識を問われます。熟語の意味や文脈の理解など
  • 非言語分野:主に数学の知識を問われます。計算問題、割合・速さ・推論など
  • なかには英語検査や構造的把握力の検査もありますが出題は稀です。
    非言語分野は慣れていないと解くのが難しく感じるので、対策は非言語分野に注力するのがオススメです。

    出題画面のイメージは運営会社のサイトに載っています。

     
    CA

    年々バージョンアップしているので「新卒就活の時に受検した」という方も最新のテスト傾向をつかんでおきましょう。直近のバージョンは「SPI3」です。

    玉手箱・CAB・GAB

    玉手箱は日本エス・エイチ・エル(SHL)社の適性検査で、同社からはCAB・GABも提供しています。

  • 玉手箱:一つの設問で複数問出題される。GABの形式を一部採用。
  • CAB:IT職で必要とされる論理性重視。暗算・法則性・命令表・暗号など。
  • GAB:商社・金融系などで必要とされる課題解決力重視。長文読解・計表の読み取りと計算など。
  • SPIに比べると出題の種類は少ないですが、問題数に対しての制限時間が短く、スピードが求められます。

    参考:日本エス・エイチ・エル「日本エス・エイチ・エルの商品」

    V-CAT(内田クレペリン)

    数字が横一列に並び、隣同士の数を足していく
    内田クレペリン検査のイメージ

    「V-CAT」は持ち味とメンタルヘルスを把握するための検査です。
    上図のように、不規則に数字が並んでいます。左右の数字を足した一桁目を左右の数字の間に書いていきます。それを50分間集中して解き続けます。

    対策法はほとんどないので、出題形式を知っておくだけで良いでしょう。

    CUBIC

    CUBICは中小企業から大企業まで幅広く導入されている適性検査で、特に事務職の適性判断に使われています。

  • CUBIC…図形の規則性が特徴的。論理・語句・四則演算・資料の読み取りなど。
  • こちらも制限時間に解ききることが重要です。
    見たこともない問題に驚いてしまうこともあるので、簡単にインターネットで検索して、出題形式を掴みましょう。

    参考:CUBIC(キュービック)総発売元 の株式会社CUBIC「 人材・組織診断・採用適性検査」

    TAL

    TALは図形を配置するパズルのような性格検査です。オンラインで実施します。

    丸三角四角などの図形配置をする適性検査
    ※画像はイメージで実際とは異なります

    こちらも対策はほぼできません。出題の要件を満たしつつ、深く考えずに図形を設置していきましょう。

    会社で用意した独自のテスト

    意外と多いのが自社で作成したオリジナルの適性検査を用いる会社です。
    学力検査(国語・数学・英語・理科・社会分野から出題)だけでなくニュースなどから一般常識を広く問うものがあります。

    エンジニアなどの専門職の場合はプログラミング実技テストがあったり、ポートフォリオの提出を求められる場合もあります。

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    対策と無料でできる勉強法

    それでは適性検査を突破するための勉強法についてお伝えします。
    基本的にはSPIの対策をしていれば応用がきくでしょう。新卒向けの情報が多くでていますが、中途採用とあまり内容は変わりませんので、自分に合った勉強法を選んでください。
    時間をかけすぎずに最低突破ラインを目指して、面接対策に時間をさけるようにしたいですね。

    サイト(サンプル出題がある無料のサイト)

    おすすめの勉強法はサンプル出題がある無料のサイトを活用することです。
    本番さながらの環境で解くことができます。

    特に時間に追われながらスピーディーに解く練習は1度しておきましょう。

     
    CA

    DIエージェントの内定者さんの中にはYouTubeを利用して苦手分野を克服した方もいらっしゃいます。移動時間などのスキマ時間に勉強するにはピッタリですね。

    問題集

    このような問題集を1冊買って解ききっても良いでしょう。
    いろいろな本に手をだすよりも、1冊を繰り返し解く・苦手分野を解けるようにするのを意識しましょう。

    2022最新版 史上最強SPI&テストセンター超実戦問題集 (史上最強 就職シリーズ)

    SPIの勉強法を含めた転職成功事例インタビューはこちら!▼

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    CAが教える!障害者枠ならではのポイント

    キャリアアドバイザー(CA)だけが知っている適性検査の対策ポイントを2つお伝えしますよ!

    制限時間で焦らずに。次に進む

    適性検査で要(かなめ)となるのが、「制限時間」です。
    1問60秒以内に回答しなければならず次々と問題が進んでいくSPI形式と、学科40分+性格検査20分のように自分で時間配分を決められるパターンもあります。

    前者の場合は、タイマーが表示されることが多くそれによって焦りすぎないような心の準備が大切です。

    後者の場合は、時間配分もチェック対象になっています。わからない問題にとどまり続けるのではなく、「まずは最後まで解ききってみる。それから見直しをしていく」といったように進めることが重要です。

    嘘は厳禁!

    次に「性格検査」についてですが、性格は科学的に分析されているので嘘をつくと必ずバレます。
    どれほど優秀な方であっても「嘘をついている」と判明した時点で落とされてしまいます。
    また、面接での言動の不一致はマイナスポイントになります。

    ただし、過度に自己評価が低い方はその点を意識して周囲からの評価なども踏まえた回答をすると良いですね。

    適性検査で障害配慮はあるの?

    視覚障害をお持ちの方は、読み上げ機能を使ったものを利用するなど配慮があります。

    また発達障害傾向をお持ちの方が気を付けて欲しいポイントは以下です。

    • 一つの問題にこだわってしまったり、間違えに固執して次に進めない
    • 画面に制限時間が常に表示され、必要以上に焦ってしまう

    当てはまる方は事前にオンラインの模擬試験を受けておくと良いでしょう。

     
    CA

    その他にも配慮を必要とする方はぜひエージェントの登録をオススメしたいです。企業への交渉をいたします。

    うつやメンタル疾患をお持ちの方へ

    メンタル系の疾患をお持ちの方が特に気にされるのは「性格検査」かと思われます。

    たとえば双極性障害(躁うつの傾向)をお持ちの方の場合は、普段からモニタリングをして体調整え、安定している時に受検するのがベストです。
    極端にハイな時、落ち込んでいる時に受けうると正しい結果が反映されにくいです。

     
    CA

    他に気にもなることがあったらご相談を。
    エージェントを利用されている方にはフォローに入りますので安心して受検してくださいね。

    もしも受検し忘れたら…

    前提として、適性検査は期限内の受検を厳守してください。

    しかし、どうしても受けられない場合もあるかと思います。
    その場合は期限前に採用担当者やエージェントを利用している場合は担当のキャリアアドバイザーに速やかに連絡をするようにしてください。
    やむを得ない事情の場合は、受検期間を延ばすなど配慮をしてもらえる可能性もあります。

    「適性検査が不安」「落ちてしまう」方はエージェントへ

    適性検査はどうしても得意・不得意が出てしまいがちです。
    苦手意識を感じている方や「適性検査で毎回落ちてしまう」という方はぜひDIエージェントを頼ってみてください。ここではお伝えしきれなかった企業別の対策や一人ひとりに合ったアドバイスも可能です。
    みなさまの就職・転職活動がうまくいくよう最後までしっかりサポートいたします!

    監修:高橋 平
    障害者雇用コンサルタント、キャリアアドバイザー。
    早稲田大学卒業後、(株)D&Iに入社。 障害者雇用ソリューション営業、転職キャリアアドバイザーと幅広い領域を担当。現在はHRソリューション事業部の副部長として、DIエージェントの責任者を務める。