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発達障害をお持ちの方必見!障害者雇用で就活するためのポイント解説

発達障害をもちながら仕事をしているが、周囲の理解を得られなかったり、今の仕事が合っていなかったり、悩みを抱えている人も多いのではないでしょうか? 本記事では、発達障害の種類、発達障害の人が仕事で困ることや対策、職場の人の仕事上の配慮方法について解説いたします。また、発達障害をお持ちの方が働く際の工夫や特性上向いているお仕事例も紹介いたします。ぜひ参考にしてみてください。

発達障害とは

発達障害とは、幼少期から現れる脳機能のアンバランスな発達によって思考や行動に偏りが生じ、日常生活に困難をきたしている状態のことと言われています。この偏りは生まれつきの特性ですが、成長期に気づかないまま大人になり、働き始めてから気づく人も多いのが特徴です。
誰にでも得意なこと、不得意なことはあるものですが、発達障害がある人はその差が大きく、学業や人間関係、就職から実際に働き始めたあとに支障をきたすことがあります。一方でその差が特定のことに優れた能力を発揮するプラスの面もありますので、「向いていること」「向いていないこと」を本人が把握することが特に重要な特徴といえます。

発達障害を取り巻く環境

2013年の「障害者雇用促進法」改正以降、精神障害者も雇用対象に含まれるようになり、これにあわせて発達障害の認知は広がりをみせています(改正以前の雇用対象は身体障害者と知的障害者でした)。2017年4月度に独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構が行った調査の結果、障害者枠で入社した就業者のうち、入社から1年経過後、最も職場定着率の良かったのが、発達障害をお持ちの就業者であることが統計で発表されたこともあり、配属先業務とお持ちの障害特性との相性がマッチした環境であれば、安定した就業が実現できると注目を集めています。

2018年4月施行の「障害者雇用促進法」で変わったこととは?

2018年4月、障害者雇用促進法の改正に伴い以下の変更が行われ、障害者雇用求人にも大きな変化が起こりました。①障害者雇用の対象事業主の範囲の変更(従業員数が50→45.5人)②障害者の法定雇用率の引き上げ(民間企業:2.2%に引き上げ。2021年4月からは2.3%)③雇用義務化の対象となる障害者に「精神障害者」(※発達障害が含まれる)が加わる(※注 2013年の改正では精神障害者を身体障害者・知的障害者とみなすことにより雇用対象としていました)。これによりこれまで障害者採用が義務ではなかった規模の企業も採用することとなり、従来採用活動していた企業は採用人数をさらに増やすことがもとめられ、その内訳には精神保健福祉手帳所持者が必ず含まれることになります。

強みを活かした仕事を選ぶことが大切

上述した通り、今後ますます障害者雇用の拡大が見込まれる中で、発達障害による手帳取得者も注目されはじめています。一方で手帳をお持ちの方お一人お一人の強みにあった就業先を用意できるかが、企業人事の着目点にもなりはじめています。そのため入社後のミスマッチを防ぐためにも面接の中でご自身の強みと弱みを効果的にアピールすることが障害者採用における採否と入社後の働き方を分ける重要なポイントとなります。

発達障害の3つの種類とその特性とは?

発達障害では自身の強み・弱みの把握が重要となります。発達障害の分類として主な3点の特徴をご紹介します。
※傾向には個人差があり同診断を受けた方全てが当てはまるわけではございません。

ASD(自閉症スペクトラム障害)

「いわゆる『空気を読む』ことが苦手」「表情や身振り、声の抑揚、姿勢などが独特」「慣習的な暗黙のルールが分からない」「会話で、冗談や比喩・皮肉が分からない」「興味の対象が独特でこだわりが強い」といった特徴があります。 上記の特性にもとづく強みと弱みの傾向は以下のとおりです。

  • (強みの傾向)
    • 集中力および正確性を要する業務を得意とする傾向
    • 明文化されていないルール等に気づきやすく、誤解しにくい明確な規定の作成を得意とする傾向
    • 視覚からの情報収集が得意な傾向
  • (弱みの傾向)
    • マルチタスクが苦手。臨機応変な対応が難しい
    • 曖昧な指示の把握が苦手
    • 暗黙の了解を推し量ることが苦手

ADHD(注意欠陥・多動性障害)

「不注意(集中力がない)」、「多動性(じっとしていられない)」、「衝動性(考えずに行動してしまう)」といった特徴があります。これらの特徴が混合しているケース/一部分が顕著に特性として現れるケースがあり「多動性-衝動性優勢型」や「不注意優勢型」等様々なパターンが存在します。多動性を伴わない障害の状態をADDと分けて表現することもあります。 上記の特性にもとづく強みと弱みの傾向は以下のとおりです。

  • (強みの傾向)
    • フットワークがよく行動的
    • 判断のスピードが速い
    • 枠に捉われない発想ができる
  • (弱みの傾向)
    • 忍耐力や正確性を問われる作業が苦手
    • 忘れ物や落とし物が多い
    • 仕事の優先順位付けが苦手

LD(学習障害)

知的発達に遅れはなく、聴覚・視覚機能にも問題がないにもかかわらず「聞く」「話す」「読む」「書く」「計算・推論する」等の特定の行為のみが、極端に苦手である特徴があります。また、全く読めない、書けないということではなく、読みにくさ、書きにくさなどの程度も違い、現れる症状も人によって異なります。一つの症状だけでなく複数の症状が出ることもあります。 上記の特性にもとづく強みと弱みの傾向は以下のとおりです。

  • (強みの傾向)
    • 苦手とする行為以外は一般の方と変わらない勤務が可能
  • (弱みの傾向)
    • 苦手とする行為を重点的に求められてしまう勤務の遂行が困難

発達障害で仕事上困ること・自分でできる対策方法

発達障害はその特性上、外見からわからない障害であり、一見すると「単なる不注意」や「怠け者なだけ」との誤解を招きやすい障害です。自身でもできる対策を含めて、どのような協力体制が得られると業務に支障をきたすことなく働けるのかを、誤解なく伝えることが重要となります。

ASDの場合

※暗黙の了解の把握や曖昧な指示の理解が困難な場合

想像力(察する力)を補うには、想像力を高めるのではなく、コミュニケーションの取り方で対策することが有効です。具体的には、自分が立てた仕事の計画と進捗状況を小まめに報告し、仕事の依頼者のゴールイメージとズレが無いかを確認しましょう。またあらかじめ、ズレが生じている場合にはストレートに指摘してもらえるように相手に頼んでおくことをお勧めです。

※マルチタスクや割り込み業務が苦手な場合

頭の中だけで処理せずにメモを取ると良いでしょう。 また、頼まれた仕事について相手と認識の相違が無いかを確認するため、メモを取った内容を相手に確認を取ると更に対策となります。また作業メモを行うフォーマットを作成しておき、相手の方と共有しておくと、確認すべき事項が洗い出されているため、指示する側も何を明確にしなければならないかを判断することが可能になります。

ADHDの場合

※注意欠陥によるケアレスミスが多い場合

対策としては、無理に集中力を高めようとするのではなく、チェックリストを作成しセルフチェックする等の工夫を行いましょう。同僚や上司にダブルチェックをお願いすると更に対策となります。

※マルチタスクになると抜け漏れを起こす場合

対応としては、こちらも頭の中だけで処理せずにメモを取ることです。 また、頼まれた仕事について相手と認識の相違が無いかをその都度確認することで、更なる対策となります。

※仕事の納期に遅れる(順序立てて仕事を行うことが苦手)

この部分を対処するには、計画を立てる力を高める必要があります。 1日の仕事の計画をあらかじめ30分程度の単位から細かく作成し、実際にその通りに仕事が進んだか、進んでない場合はどれ位の誤差があったかをチェックします。 これを毎日継続することで作業を行うために必要な見積もりを出す経験値がたまり、納期に間に合う仕事の計画力が高まることでしょう。また、自分が立てた仕事の計画自体が周囲の期待とずれている可能性もあるため、計画や進捗報告を周囲へ伝え、ズレがないかを確認すると更に対策となります。

LDの場合

LDの最も重要な対処としては事前に障害情報を自己発信することです。多くの方が、以下の内容を自ら発信することが必要となります。

※障害による自身の特徴

「読み」「書き」「計算」等、苦手としている各行為がどの程度まで行えるのかを実例を用いて説明することが効果的です。また一般のレベルで不得意ということではなく、あくまで「脳機能の障害」であることに触れることも誤解を防ぐには効果的です。

※周囲の方にご協力いただきたいこと

困難な行為についての詳細をご説明した上で、「別の方法であれば可能であるか」「どのような協力があれば可能か」等、仕事をこなす上での代替案を具体的に伝えることが重要です。

対処法を自分で発見するには?

ご自身の特性をまとめる特性シートの作成が有効です。特性シートは障害者職業総合センターが推奨する、障害のある方が就職活動や職場定着のためのツール「ナビゲーションブック」の構成の一部にもなっています。 特性シートは以下の項目で成り立っています。

  • -自分の発達障害の特性(苦手なこと)
    • 例)想像することが苦手、暗黙の了解の把握が困難
  • -自分で行える特性への対処(自己対処)
    • 例)業務の指示の際のメモ取り、復唱、質問による認識にズレの解消
  • -企業側に求める発達障害への配慮(協力依頼)
    • 例)具体的な指示、質問による認識のあわせのお時間を頂く、ズレがある場合にはストレートに指摘

特性シートの作り方

それぞれの項目は、日々の生活や仕事の中での具体的なエピソードを書き留めておくことからスタートし、各エピソードに共通する特性・自己対処・協力依頼事項を整理していきます。過去の経験などをもとに考えていくことで、特性が少しずつ言語化されていきます。また、ご自身の特性をすべて自分一人で見いだせる可能性は低く、周囲の方からの指摘やアドバイスを参考にするのがとても効果的です。

発達障害の人へ仕事で配慮するポイントは?

役割分担を明確にする

作用範囲、役割、納期、レポートライン(上司および上司以外の相談者 等)を明確にしてから業務指示を行うことが効果的です。また当初に決めたこれらの事項に変更があれば、可能な限り事前に伝えることが重要です。またその際に曖昧な伝え方をしないことがポイントです。

仕事内容・手順は口頭で説明しない

口頭だけで説明を行う場合は、対象者がメモ取りや認識のズレがないかの質問を通じてどの程度まで把握できているかの確認を慎重に行いましょう。また業務マニュアル等、視覚情報としても作業の流れが把握できるもの(文字や図)を用いるとことも効果的です。

指示は具体的に伝える

仕事のやり方・手順などは具体的に指示する。また複数の業務を担当する対象者に対しては、それらの作業の優先順位についても明示しておくことで、何から取り掛かればよいかの判断に迷う場面や、業務を後回しにしてしまうことによるその他の業務進捗の遅れの発生などを未然に防ぎやすくなります。

こまめにコミュニケーションをとる

指示内容に対する理解度や、業務を進捗させる際の優先度の認識をこまめなコミュニケーションを通じて確認することで、一般社員よりも認識誤差が発生しやすい当事者従業員との認識のズレを最小限に抑える効果が期待できます。定期面談など一対一で話せる環境であれば抱えている課題についての話も引き出しやすく効果的です。

相談員を配置する

障害者職業生活相談員など、当事者従業員の体調・精神状態をチェックする人員の配置を行うことで、業務面だけでなく体調・生活面に関する相談を対象者から聞き出し、業務面以外の課題を察知し、対策することができます。また人員の配置自体が困難な場合には、対象者に日報を作成してもらい、その中の項目に業務面以外の相談事項を自由記入できるようにしておくだけでも対象者の状態の把握が容易になります。

発達障害の人が向いている仕事

発達障害は特定の能力に長けている反面、苦手な傾向も顕著に表れやすい障害です。そのため強みを生かし・弱みの影響を受けにくい働き方を探すことで活躍が期待できます。

ASDの傾向がある人に向いている仕事とは?

集中して正確に物事を遂行することや、明確なルールに基づいた対応が求められる次の様な業務が向いていると思われます。

  • 経理事務(社内の経理だけでなく会計士のような資格業務も含む)
  • 人事労務事務(給与計算業務など)
  • プログラマー、システムエンジニア
  • データアナリスト
  • 技術職など

ADHDの傾向がある人に向いている仕事とは?

フットワークの良さや臨機応変な対応が求められる次の様な業務が向いていると思われます。

  • 総務事務
  • 営業職
  • サービス系職種(販売職、インストラクター職、講師職 等)
  • クリエイター・クリエイティブ職など

LDの傾向がある人に向いている仕事とは?

LDの人は苦手な行為の特性が異なるものの、苦手な部分を補う方法などがあれば、どんな職種でも挑戦できる可能性が高いです。逆を言えば、特性上困難な作業が必須で発生する職種であるかどうかを面接の時点等で慎重に確認しつつ、選択しないよう気を付けておくことが重要です。

発達障害かもしれないと気づいたら?

発達障害の傾向があるかもしれないと感じた場合には、以下のような専門機関へお問い合わせの上、より詳細な検査を通じて発達障害であるかどうかの見極めを行うことが重要です。

医療機関を受診する

まずは精神科、心療内科など発達障害を専門に扱う医療機関への受診をしましょう。その後診療が続く場合は、費用負担を軽減する自立支援医療制度を受けられる可能性がありますので主治医にご相談ください。 また、無料で相談受付を行っている窓口として、市区町村ごとに設置されている保健センターでも発達障害に関する相談を受け付けています。

相談場所・支援機関は?

障害についての相談全般的な相談(障害者手帳取得、障害者雇用就労、その他の福祉サービス)に関するお問い合わせは以下の専門機関で受け付けております。

-発達障害者支援センター

都道府県・指定都市自ら、または、都道府県知事等が指定した社会福祉法人、特定非営利活動法人等が運営しています。発達障害児(者)とその家族が豊かな地域生活を送れるように、保健、医療、福祉、教育、労働などの関係機関と連携し、地域における総合的な支援ネットワークを構築しながら、発達障害児(者)とその家族からのさまざまな相談に応じ、指導と助言を行っています。

-障害者就業・生活支援センター

障害者就業・生活支援センターは、障害者の雇用促進等に関する法律に規定されている事業です。全国に332センターがあり(平成29年時点)、厚生労働省や都道府県から社会福祉法人やNPO法人に委託されています。東京都内には6センターが設置され、ハローワークをはじめ、行政機関、就労移行支援事業所等の福祉施設、区市町村障害者就労支援センター、障害者職業センター、医療機関、特別支援学校等の関係機関と連携しながら、障害のある方の就労支援と、企業への雇用支援を行っています。

「一般雇用」と「障害者雇用」どちらを選ぶか

障害者雇用での就業の代表的なメリットとしては、人事や上司、同僚が事前に障害の特性を理解することで、働きやすい環境を整えてもらったり、配慮を受けやすくなったりすることが挙げられます。一方で、一般雇用に比べると給与が低かったり、業務内容が限定されていたりするケースもあります。
ご自身の強みと弱みを正しく理解し、特性とうまく付き合いながら働いている方の中には、一般枠でも健常者以上のご活躍をしている当事者様もいらっしゃいます。どちらを選択すべきかを判断する材料としても、まずはご自身の特性を正しく理解することが重要です。なお障害者雇用枠での就業の場合、精神障害者保健福祉手帳を取得済みである必要がありますのでご注意ください。

まとめ

発達障害はその認知の広まりから障害者雇用でも積極的な採用を進める企業様が増えてきております。また採用にあたっては応募して下さる方がいかにご自身の強みと弱みを把握が重要となります。強みを生かした業務はどのようなものであるか、弱みに対しての自己対処・配慮事項はどのようなものであるかが問われる傾向があります。
そのため、DIエージェントでは、障害者雇用枠での活動を検討しておられる方に向けて、専任のキャリアカウンセラーが、強み・弱みの分析から職能適正診断等させていただくキャリア診断を実施しております。皆様もまずはご自身の障害を正しく理解することから始めてみてはいかがでしょうか?

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