失業保険(失業手当)はいくらもらえる?障害がある場合は?もらえる時期や申請手続きなどについて解説【社労士監修】

仕事を辞める前は、これからの生活について不安になりますよね。仕事を辞めた後、失業保険を受給できる可能性がありますが、「自分は一体、いつから、いくらもらえるの?」、そんな疑問が浮かびます。
この記事ではもらえる金額や期間、必要な申請など失業手当(失業保険)の基礎についてわかりやすく解説していきます。「転職活動はいつから始めた方がいいのか?」といったベストシーズンについてもキャリアアドバイザーがお答えいたしますので、ぜひ参考にしてくださいね。

この記事はYORISOU社会保険労務士法人監修のもと作成をしております。

監修:YORISOU社会保険労務士法人
(松山純子、大内一彦、柏原花菜、古川崇史)

代表 松山純子。2006年6月に独立開業、2017年10月に法人化。
従業員が自分らしく継続して働くことができるよう、病気・育児・介護と仕事の両立支援を積極的に支援しています。
企業側と従業員側の両方の視点を持ちながら、障害者雇用コンサル、障害年金の手続きをおこなっております。

失業期間中にもらえる給付の種類

「失業保険」「失業手当」とは、公的保険制度の一種で、正式には「雇用保険」の「基本手当」をさします。
※この記事では、「失業保険」および「基本手当」を「失業手当」と表現します。
雇用保険に加入していた方が、失業した場合や自己都合で会社を退職した際には「失業手当」を受給できます。
失業手当は、一般的に「失業中に生活が苦しくならないようにお金がもらえる制度」というイメージがあるかもしれません。しかし、失業期間にもらえるのは、「失業手当」だけではなく、再就職への後押しになるような手当ももらえることがあります。
それでは、失業手当について一緒に見ていきましょう。

 
CA

「失業手当」や失業後の各種手当はとても複雑です!
 分からなければ、ハローワークの給付窓口へ相談するのが◎

失業手当(失業保険・基本手当)

みなさんが一般的にイメージする「失業手当」は雇用保険の基本手当にあたります。
この「失業手当」は、離職したすべての人がもらえるわけではありません。そもそも雇用保険は、雇われて働く人全員が加入しているわけではなく、週あたり20時間以上働いている人が加入することができます。まずは、自分が雇用保険に加入しているかを確認しましょう。また「失業手当」をもらうための要件も満たしている必要がありますが、それについて後ほど詳しく記載します。

基本手当とは…
雇用保険の被保険者の方が、定年、倒産、契約期間の満了等により離職し、失業中の生活を心配しないで、新しい仕事を探し、1日も早く再就職していただくために支給されるものです。
引用:ハローワークインターネットサービス 「基本手当について」

このように「失業中の生活」の不安を軽減し、自分に合った仕事、職場環境探しに集中できるよう現金を受け取ることができます。
その受給期間は離職理由(自己都合退職か?会社都合退職か?)、雇用保険への加入期間によって変わってきます。

 
 
失業手当をもらう場合、重要となるのが「会社を辞めた理由」です!

参考:ハローワーク「 基本手当について」

就職促進給付

「就職促進給付」には主なものとして、再就職手当/就業促進定着手当/就業手当/常用就職支度手当の4種類があります。
それぞれ、再就職を支援する/再就職後の定着を支援する/再就職手当の支給対象にならない安定しない職業(アルバイト・パート、日雇など)への就職を支援する/就労困難者を支援するといった目的があります。

参考:ハローワーク「就職促進給付」

再就職手当

再就職手当は、失業手当を受けている方(未受給でも受給手続き後、待期期間の7日が経過した受給資格がある方も含みます)が安定した職に就いた場合(日雇いバイトやフリーランスは除く)、失業手当の支給残日数に応じて給付がおこなわれます。
受給のためには以下の8つの要件を全て満たす必要があります。

  1. 受給手続き後、7日間の待期期間満了後に就職、または事業を開始している
  2. 就職日の前日までの失業の認定を受けた上で、基本手当の支給残日数が所定給付日数の1/3以上ある
  3. 離職した前の事業所、または関係の深い事業所に再就職していない
  4. 離職理由によって基本手当の給付制限がある場合、給付期間満了後1ヶ月の期間内はハローワークまたは職業紹介事業者(エージェントなど)の紹介によって就職した
  5. 1年以上勤務することが確実な場合
  6. 原則、雇用保険の被保険者である
  7. 過去3年以内の就職で「再就職手当」または「常用就職支度手当」の支給を受けていない
  8. 受給資格決定(求職申込)前から採用が内定していた事業主に雇用されたものでないこと
    引用:厚生労働省ほか「再就職手当のご案内」

さらに再就職手当は失業手当の支給残日数が多いと、給付率が高くなりより多くの給付額をもらえます。

支給日数の所定給付日数が…
  • 残り3分の2以上あり(早期の再就職)→失業手当の支給残日数の70%の額
  • 残り3分の1以上あり→失業手当の支給残日数の60%の額
※ここでの上限額は6,190円(60歳以上65歳未満は5,004円)。毎年8月1日以降に変更されることがあります。
 
CA

「すぐに就職するより失業手当をもらい続けた方が得なのではないか?」といったご意見もありますが、そんなことはありません!
転職をスピーディーに決めて再就職手当を受給することも可能ですよ。


DIエージェントの完全無料キャリア相談に申し込むボタン

就業促進定着手当

「就業促進定着手当」は簡単にいうと「転職前の会社で働いていた時よりも賃金が下がった場合にもらえる手当」です。

以下の3つの要件がそろった場合、受け取れます。

  1. 再就職手当の支給を受けた
  2. その再就職先に6ヶ月以上雇用される
  3. その6ヶ月間の賃金の1日分の額が雇用保険の給付を受ける前の賃金の1日分の額(賃金日額)に比べて低下している
 
 
就業促進定着手当の支給額は
(離職前の賃金日額-再就職手当の支給を受けた再就職の日から6ヶ間に支払われた賃金額の1日分の額)×再就職の日から6ヶ間内における賃金の支払いの基礎となった日数です。

その他、細かい要件もあるので不明点があればハローワークの給付窓口に相談しましょう。

 
CA

「働きやすそうな条件だけど、年収がちょっと下がりそうだ」といった場合は、就業促進定着手当があることを思い出してくださいね。

参考:厚生労働省「再就職後の賃金が、離職前の賃金より低い場合には、「就業促進定着手当」が受けられます」

常用就職支度手当

「常用就職支度手当」は就職が困難な方が安定して働ける職場に就くことを応援する手当です。 一定の要件を満たし、かつ失業給付の給付日数が1/3未満の場合に支給されます。

 
CA

3/1以上残っている場合は、再就職手当が適用される可能性が高いです。

受給の要件と支給対象者は以下のように定められています。

(1) 支給対象者 受給資格者、特例受給資格者(特例一時金の支給を受けた者であって、当該特例受給資 格に係る離職の日の翌日から起算して6ヵ月を経過していないものを含む )及び日雇受 。 給資格者であって次のいずれかに該当する者。
イ 身体障害者
ロ 知的障害者
ハ 精神障害者
ニ 就職日において45歳以上である受給資格者
ホ 季節的に雇用されていた特例一時金の受給資格者(特例受給資格者)であって、通年 雇用奨励金の支給対象となる事業主に通年雇用されるもの
ヘ 日雇労働求職者給付金の受給資格者(日雇受給資格者)のうち、日雇労働被保険者と して就労することを常態とする者であって、就職日において45歳以上であるもの
ト その他次に掲げる就職が困難な者
一部抜粋:厚生労働省「常用就職支度手当について」

支給額は、失業手当の支給残日数によって決まります。

  • 90日以上または270日以上→失業手当日額36日分
  • 45日以上90日未満→支給残日数の40%分の失業手当日額
  • 45日未満→失業手当日額18日分

参考:千葉労働局「再就職手当と常用就職支度手当について」

関連記事

障害者手帳を申請しようか迷っているけれど、その実態について詳しく知らないという方も多いのではないでしょうか。 本記事では、障害者手帳の内容、対象疾患や等級、受けられるサービス、申請方法などを詳しく解説します。また、障害者雇用枠で就職をする[…]

障害者手帳とは?対象疾患・等級、 受けられるサービスなどもわかりやすく解説!専門家監修記事
関連記事

障害者手帳を取ろうか考えている方が気になるのがそのメリット・デメリット。様々な受けられる福祉サービスや割引制度がこの記事を読むだけでそのほとんどが分かるようにしました。 地域による違い、実際に手帳を取得した方はどのように思っているのか? […]

障害者手帳を持つメリットデメリットについて解説|DIエージェント

教育訓練給付

「違う職種のことを学んでキャリアチェンジをしたい」「専門スキルや資格取得を目指してキャリアアップしたい」と考えている方を応援する制度が教育訓練給付です。
厚生労働大臣が指定する約14,000講座から教育訓練を修了した際に、受講費用の一部が支給されるものです。
こちらは就業中の方も利用できる制度で、雇用保険の支払い期間が3年以上(初めて手当を受給する場合には1年以上)などの要件を満たした場合に受け取れます。

図解 教育訓練給付制度の仕組み厚生労働省「教育訓練給付制度」

MOSや簿記、TOEICのほか運転免許やWebスキルなど幅広い講座が用意されています。

 
CA

失業中の方が受けられる「教育訓練支援給付金」制度は2025年3月31日までに延長されました。

参考:「国から支援を受けられる主な資格・講座リスト」 ハローワーク「教育訓練給付制度」

関連記事

障害者の方が就職活動や転職活動を有利にすすめるには、資格の取得がおすすめです。資格とは、どのような能力があるのかを客観的に認められたことを示すものです。資格があれば、その方の能力が企業にも正しく伝わり、就職・転職が有利に進みやすくなります。[…]

障害者の方の資格取得について 就職や転職を目指す方におすすめの資格も紹介

失業手当(失業保険)を受給するための条件・要件

それではみなさんが気になる「失業手当」受給の要件を詳しく見ていきましょう。

  1. ハローワークで求職を申し込み、転職活動をおこなっている
  2. 離職日以前の一定期間、雇用保険に加入している

ハローワークで求職を申込み、転職活動をしている

再就職を応援する目的がある「失業手当」。受給できる要件・対象者は再就職の意思と能力をお持ちの方となります。
具体的なアクションとして最寄りのハローワークでの求職申込をして仕事を探したり面接を受けたりすることが求められます。
また著しく体調が悪く就労が難しい方や専業主婦・主婦として家事を担うなどで働く意向のない方は「再就職の意思と能力」があると認められません。

 
CA

退職時に体調が悪く就労が難しかった場合は、エージェントに登録する際もお医者さんから「就労許可」をもらってからにしましょうね!焦らなくて大丈夫!

関連記事

知っておきたい「休職」の制度。気になるお金の不安や相談できる先、「休職中に旅行はしてもいいの?」といった素朴な疑問まで、働く人目線で分かりやすく解説していきます。 これから「休職しよう」「少し休みたい」と考えている方はぜひ参考にしてくださ[…]

休職・傷病手当をDIエージェントと社労士が解説

離職日以前の一定期間、雇用保険に加入している

「失業手当」をもらえる第二の要件として、一定期間は雇用保険に加入していることが求められます。離職理由によって、その要件も変わってきます。

 

  • 自己都合退職の場合…離職の日以前の2年間に12ヶ月以上雇用保険に加入している
  • 会社都合退職(特定受給資格者)やその他、有期雇用労働者が更新されないなど(特定理由離職者)の場合…離職日以前の1年間に6ヶ月以上加入している
 
CA

「解雇(リストラ)」の場合、会社都合となり特定受給資格者に該当します。特定受給資格者または特定理由離職者に該当すると、失業手当の所定給付日数が手厚くなる場合があります。

参考:厚生労働省「特定受給資格者及び特定理由離職者の範囲と判断基準」

特定受給資格者

特定受給資格者とは、いわゆる「会社都合」による離職者のことです。会社が倒産したり、解雇されたりした場合に当てはまります。

特定理由離職者

特定理由離職者とは、主に契約社員(有期雇用契約の労働者)を対象とされたもので、労働契約の更新を希望したにもかかわらず、更新されなかった方が該当します。またそれ以外でも、体調の悪化・妊娠・出産・育児・介護・配偶者の転勤などやむを得ない理由での離職は「特定理由離職者」に該当します。


(1) 体力の不足、心身の障害、疾病、負傷、視力の減退、聴力の減退、触覚の減退等により離職した者
引用:ハローワーク「特定受給資格者及び特定理由離職者の範囲の概要」 

 
CA

-在職中に病気やケガにより病院に受診している方はこちらに当てはまる可能性大です。特定受給資格者または特定理由離職者に該当するかどうかの判断は、最寄りのハローワークがおこないます。
離職理由に当てはまる項目があれば、最寄りのハローワークへ相談し、もし特定理由離職者に該当する場合は、ハローワークで「病状証明書」をもらい、在籍中に通院していた病院に証明してもらいましょう。


DIエージェントで在宅ワークを紹介してもらう申し込みボタン

いくらもらえる?失業手当(失業保険)の計算方法

最も気になるのは「失業手当はいくらもらえるか?」、その金額でしょう。
原則、失業手当は離職前の給与の50%〜80%程度を目安に受給できます。

ざっくりと計算したい方は、「計算サイト」からシュミレーションするのが速くて便利です。

 
CA

障害をお持ちの場合や年齢などさまざまな要件によってももらえる金額に変化します。より細かい計算方法もお伝えしますね。

1.賃金日額を算出する

「失業手当」を受給するためには、まず「賃金日額」(働いていた際に貰っていた1日当たりのおおよそのお金)を算出します。

賃金日額 = 離職前6ヶ月間に支払われた給与の合計額 ÷ 180日

ここでいう給与には賞与や退職金などは含まれません。

2.失業手当の日額を確認する

「賃金日額」と「離職日時の年齢」によって受け取れる「失業手当」の金額は変わってきます。
給付率は1で求めた賃金日額によって変わります。

失業手当日額 = 賃金日額 × 給付率(50〜80%)*
*給付率や失業手当の日額の上限額は、離職時の年齢により変わります。

3.賃金日額と失業手当日額の上限を確認する

賃金日額や失業手当日額にはそれぞれ上限と下限があります。

年齢 賃金日額の上限 失業手当日額の上限
~29歳 13,670円 6,835円
30~44歳 15,190円 7,595円
45~59歳 16,710円 8,355円
60~64歳 15,950円 7,177円

※令和4年8月1日現在
※参考:ハローワーク「 基本手当について」,「雇用保険の基本手当日額が変更になります~令和 4 年 8 月 1 日から~

 
CA

下限額は年齢に関係なくそれぞれ
・賃金日額の下限 2,657円
・失業手当日額の下限額 2,125円
です。

失業手当(失業保険)はいつから、どれくらいの期間もらえるか?

失業手当は離職理由によって受給開始日、被保険者期間によって給付される日数がそれぞれ異なります。障害をお持ちの場合、失業手当がもらえる期間が長めに設定されています。

参考:ハローワーク「基本手当の所定給付日数」
厚生労働省「Q&A~労働者の皆様へ(基本手当、再就職手当)~」

失業手当(失業保険)はいつからもらえるか

失業手当は離職したその日からすぐにもらえるわけではありません。会社都合退職、自己都合退職ともに7日間の待期期間があります。
さらに自己都合や懲戒解雇により離職した場合は、給付制限期間があり、申請から給付まで自己都合の場合約2ヶ月または3カ月経過した後にようやく支給開始となります(令和2年10月1日に改正があり、給付制限期間が3カ月から2カ月へ短縮されました。ただし、令和2年9月30日以前に自己都合で退職している場合は、制度改正前の3カ月間の給付制限となります。また、過去5年間で2回以上、自己都合による退職をしていると、3回目以降は給付制限期間が3カ月間に戻ります。)。そのため、可能であれば最低限受給できるまでの間の生活費などは確保しておきましょう。

参考:厚生労働省「Q&A~労働者の皆様へ(基本手当、再就職手当)~」
厚生労働省・東京労働局職業安定部ハローワーク(公共職業安定所)「離職された皆様へ」

失業手当(失業保険)はどれくらいの期間もらえるか

では失業保険はどれくらいの期間もらえるのでしょうか?
原則7日間の待期期間を経て、自己都合の場合は、90〜150日/特定受給資格者や特定理由離職者は被保険者期間によって90〜330日間給付されます。

参考:ハローワーク「基本手当の所定給付日数」

【最新情報】新型コロナウイルス感染症で給付日数の延長特例が

2020年から流行し始めた新型コロナウイルス感染症の影響を受けて離職に至った方には特例の延長措置が取られています。延長される日数は60日(35歳以上45歳未満の方で所定給付日数270日の方または 45歳以上60歳未満の方で所定給付日数330日の方については30日)です。

参考:厚労省ほか「新型コロナウイルス感染症等の影響に対応した給付日数の延長に関する特例について」

就職困難者

また障害をお持ちの方の場合「就職困難者」に分類され、給付期間が長めに設定されています。
ハローワークで障害者手帳(身体障害者手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳)を提示することで、就職困難者としての判定を受けることができます。統合失調症、うつ病、躁うつ病またはてんかんの場合については、手帳がなくても医師の診断書等を提出すると就職困難者として判定を受けられることもあります。事前に最寄りのハローワークに問い合わせてみてください。

 
 
勤続年数による変動も以下の通り緩和されています。
 被保険者期間1年未満の場合、45歳未満、45歳以上65歳未満で150日間支給される
 被保険者期間1年以上の場合、45歳未満で300日間、45歳以上65歳未満で360日間支給される
 
CA

ここでいう被保険者期間とは、会社に雇用されており、雇用保険に入っていた期間ですね。

失業手当(失業保険)を受給するための申請方法

失業保険を受給するための申請の流れについて説明します。

申請に必要な書類を用意する

まずは申請に必要な書類を用意します。

  • 雇用保険被保険者離職票2種(雇用保険被保険者離職票-1、雇用保険被保険者離職票-2)
  • マイナンバーカード、通知カード、個人番号の記載のある住民票(住民票記載事項証明書)
  • 身元(実在)確認書類((1)のうちいずれか1種類((1)の書類をお持ちでない方は、(2)のうち異なる2種類(コピー不可))
    (1)運転免許証、運転経歴証明書、マイナンバーカード、官公署が発行した身分証明書・資格証明書(写真付き)など
    (2)公的医療保険の被保険者証、児童扶養手当証書など
  • 写真2枚(正面上半身、タテ 3.0 ㎝×ヨコ 2.4 ㎝)
  • 本人名義の預金通帳
参考:厚生労働省「離職されたみなさまへ」

参考:厚生労働省「雇用保険制度」

受給までの手順

受給までの手順を見てみましょう。

  1. 離職証明書および離職票を会社から受け取ります
  2. お住まいの地域の管轄するハローワークへの申請に行きます
  3. 雇用保険受給者説明会への参加します
  4. 失業認定を受け、受給がスタートします
 
CA

離職証明書は働いていた会社から郵送されてくるケースが多いです。

参考:ハローワーク「雇用保険の具体的な手続き」

失業手当(失業保険)受給中の健康保険や年金

失業保険受給中、健康保険や年金はどうなってしまうのでしょうか? それぞれについてみていきましょう。

失業中の健康保険

失業中、健康保険をどうするかは3つの選択肢があります。

  1. 国民健康保険に入る
  2. 任意継続健康保険に入る
  3. 働いている親や配偶者が加入する健康保険の扶養に入る方法
 
CA

いざというときに備えて、健康保険は必ず途切れずに加入しましょう。

国民健康保険

国民健康保険とは自営業者も加入できる保険制度で、居住する市区町村が管轄し、地域により保険料も異なってきます。保険料は、前年の所得や国民健康保険の世帯人員数に応じて決定されますが、失業理由によっては軽減措置もあるので、「任意継続健康保険」と比較したうえで加入を決めると良いでしょう。

参考:全国健康保険協会「会社を退職するとき こんな時に健保 」

任意継続健康保険

任意継続健康保険はその名の通り、前職の健康保険に個人の任意で継続して保険に加入することです。
離職日から20日以内に手続きが必要で、加入可能な期間は最長2年間です。保険料は、退職時の標準報酬月額にお住まいの都道府県の保険料率(40歳以上65歳未満の方は、介護保険料率が含まれます。)を乗じた額となります。ただし、保険料には上限があり、退職時の標準報酬月額が30万円を超えていた方は、30万円の標準報酬月額により算出した保険料となります。なお、健康保険組合に加入していた場合は、健康保険組合ごとに上限が異なりますので、健康保険組合にご確認ください。
注意が必要な点は、在職中は会社とご自身で保険料を折半していましたが、任意継続後は、ご自身が全額負担することとなり、保険料は、原則2年間変わりません。
任意継続健康保険の場合、傷病手当金および出産手当金を除き、在職中に受けられる保険給付と同様の給付を原則受けることができます。
※傷病手当金および出産手当金は、任意継続の加入とは関係なく、在職中からの継続給付の要件を満たす場合は、退職後、被保険者の資格を喪失した後にも支給されます。

参考:全国健康保険協会「退職後の健康保険について よくあるご質問」

家族(配偶者等)が加入する健康保険の扶養

家族(親や配偶者)が働いていれば、扶養に入ることも可能です。
ただし、健康保険の「収入」要件において、失業手当が含まれることがあるため、失業手当を含め、年収130万円以上(認定対象者が60歳以上または障害厚生年金を受けられる程度の障害者の場合は180万円以上)となる場合は、扶養に入れない可能性があります。「収入」要件は、健康保険組合等で取り扱いが異なるため、被保険者が加入する健康保険組合等に予め確認するのが良いでしょう。
※失業手当を受給することが出来ない「待期期間(7日間)」と「給付制限期間」の間は被扶養者としての認定が受けられます。

 
CA

「配偶者の扶養内で自分も働きたい」といったご相談もあり、障害厚生年金を受けられる程度の障害者の場合は年収180万円未満の範囲内でパート・アルバイトをご紹介することもありますよ。

参考:日本年金機構「従業員(健康保険・厚生年金保険の被保険者)が家族を被扶養者にするとき、被扶養者に異動があったときの手続き」

高収入や採用実績から選ぶ障害者雇用枠専門の求人サイトBABナビの入口

失業手当(失業保険)受給中の国民年金

次に気になるのが「年金」でしょう。
失業手当受給中は国民年金が減免される可能性があります。お住まいのエリアの年金事務所に相談し、国民年金保険料免除・納付猶予制度の手続きを行うようにしましょう。

参考:日本年金機構「国民年金保険料の免除制度・納付猶予制度」

失業手当(失業保険)受給中の住民税

また家計を圧迫するのが「税金」ですね。受給する失業保険自体は課税対象外となります。
納税する住民税については自治体によって減免制度の有無に違いがあるため市区町村に問い合わせてみてください。

失業手当(失業保険)を受給しながらアルバイトはできる?

ここでは失業中によくある質問……「失業手当を受給しながらアルバイトはできるか?」といった疑問にお応えします。
結論としては「受給しながらでもアルバイト就労は可能」です。ただし、アルバイトをするうえでいくつか注意点があります。

 
CA

受給期間の短期間のみ、障害者雇用枠のパート・アルバイトで働くのは実際のところ難しいことも多いです。
その理由として、会社は「安定して長く働き続けて欲しい」と考え、働きやすい環境や受け入れ態勢を作っているからです。

待期期間中の7日間

失業手当受給期間にアルバイトをする上での注意点としては、失業手当の申請後7日間の待期期間中はアルバイトができない点です。この期間にアルバイトをすると、待期期間が延長されてしまいます。

1日の勤務時間

また失業手当受給期間にアルバイトをする際の注意点の2つめは1日の勤務時間です。
1日のパート・アルバイトが「4時間以上」か、「4時間未満」かで取り扱いが異なります。1日あたり4時間以上働いた日については「就労(就職)」扱いとなり、1日4時間未満で働いた日は「内職・手伝い」となります。1日4時間以上の勤務の場合、働いた日数分支給日が繰り越されます。しかし、1日4時間未満の場合内職や手伝いとみなされ、収入額によって減額される場合があります。

1週間の勤務時間

1週間の勤務時間にも制限があります。
失業手当受給中にパート、アルバイトをする場合、その雇用契約の内容が原則週20時間以上の労働となると、「就職」の扱いになります。週20時間以上で働く場合は、ハローワークに報告し、失業手当の受給をストップする手続きが必要になります。

 
CA

「再就職先を見つける」ための期間なので、アルバイトが生活のメインになっては本末転倒です。

虚偽申告・不正受給に注意! 失業認定日は正しい申告を

さらに、失業認定で働いた日数や収入については正確に申告が必要です。
受給期間中のアルバイトに限らず、退職理由なども虚偽の申告をして不正受給した場合、受給した失業手当の3倍の額を返納することになるため注意してください。

 
CA

「うっかり」では済まされません。不安があったら、ハローワークで相談をしながら確実に!

転職活動はいつから始めるのが良い? 失業手当の受給額と時期をよく考えて!

最後にDIエージェントとYORISOU社会保険労務士法人より「失業手当」と転職活動の開始時期の関係についてアドバイス。
「失業手当は失業後すぐに受け取れるわけではなく、待期期間や受給開始までブランクがある」とこれまでご紹介しました。

そこで、考えるべきは以下の3点です。

 
 
①まずは健康第一に
②失業期間中の備えを確認
③早め早めのアクションを

体調を損なわないのであればお仕事を継続したまま転職活動をしていた方が安心です。また、転職活動を開始しても必ずしもみなさんが希望する条件にあった求人があるとは限りません。転職活動が長期化することも考えてゆとりのある見通しを立てましょう。焦って転職することはオススメしません。
行動を起こすのに遅すぎるということはありません。転職が頭に浮かんだら「まずは早めにエージェントに登録して、情報をもらう」というのも大いにありでしょう。エージェントの利用は効率的に転職活動をすすめたい方にオススメです。

また失業手当(基本手当)だけでなく、「就職促進給付」「教育訓練給付」もあります。制度を利用することで、焦らずに自分の体調等にあった会社を探していけると安心ですね。

DIエージェントでは戦略的に、満足のいく転職活動ができるようサポートをおこなっております。ご相談・情報提供をご希望の方は以下のフォームからご登録を!

あなたに寄り添い、導く転職エージェントサービス
DIエージェント