障害者枠で外資系企業に転職できる?対策やメリット・デメリット、成功するポイントを解説

外資系企業は多様性に富んだ魅力的な企業が多く、障害者雇用に積極的な企業も目立ちます。
この記事は外資系企業への転職を考えている障害をお持ちの方に向けて、基本情報から障害者枠ならではの転職のコツを解説していきます。
外資系企業にてキャリアを積んでいきたいとお考えの方はぜひ役立ててください。

※この記事は2021年7月2日に公開し、2022年4月6日に情報を更新しました。

外資系企業とは?

外資系企業とは海外の投資家または法人が投資した資本によって経営がなされている企業です。
働き方やカルチャーに特徴があり、日系企業と比較して「外資系企業」と語られることが多いです。

みなさんの生活となじみのある外資系企業も多いかもしれません。

  • アパレル:アディダス
  • 外食:マクドナルド
  • 消費財メーカー:ジョンソン・エンド・ジョンソン
  • IT系メーカー:華為技術(ファーウェイ・テクノロジーズ)
  • コンサルティング:アクセンチュア
 
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DIエージェントの初回面談では「日系企業のような安定した環境でコツコツと働きたいですか? それとも外資系企業のようなチャレンジングでフラットな企業で働きたいですか?」とよくお伺います。
企業選びは条件だけでなく社風のマッチも大切ですよ。

外資系企業の3つのタイプ

「外資系企業」に明確な定義はありませんが、日本にある外資系企業は資本のあり方でおおまかに3つのタイプに分けることができます。

海外企業が日本で子会社を設立

第一に、海外発の企業が日本に進出して、外国資本率が100%の日本法人を設立するタイプです。一般的に「外資系企業」というと、このような企業を思い浮かべる方が多いでしょう。
日本ではGoogleやAmazonなどの超巨大企業が事業展開しています。

海外企業と日系企業の共同出資

第二に、海外の企業と日系企業で共同出資をしたタイプです。
外国企業の出資比率が高ければ「外資系企業」と呼ばれることが多く、また発言力も強い傾向にあります。
日系企業の技術力やその土地のマーケティング力、そして外資系企業のブランド力や経営ノウハウを掛け合わせることで、ダイナミックな経営が展開できます。

海外企業が日系企業を買収

第三に、日本企業が外国企業に買収されて、海外資本になり、外資系企業になるタイプです。
M&Aなどで買収されると、会社のカラーや経営方針が大きく転換することも多いでしょう。

日本を代表する電機メーカーのシャープは2016年に台湾が本拠地の鴻海精密工業に過半数の株式を取得されています。日系企業のイメージはいまだ根強いですが、実際には外資傘下の企業となっています。

参考:日本経済新聞「シャープ、電機大手で初の外資傘下に」


日系企業との違い

では外資系企業と日系企業にはどのような違いがあるでしょうか?
転職前におさえておきたいポイントをお伝えします。

即戦力として結果を求められる

海外ではポジションと仕事内容に基づいた労働契約(=ジョブ型雇用)が一般的です。
転職まもなくであっても、仕事で成果をあげることが求められます。
反対に、自分に与えられた仕事以外のことを請け負ったり、手広くおこなったりする傾向は少ないようです。

 
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障害者枠の場合は外資系企業でもポテンシャル重視の「オープンポジション」も多くありますよ!

残業に対するイメージの違い

今でこそ廃れつつありますが、日本では「残業=仕事を頑張っている」「周りが帰っていないのに定時で帰りづらい」という考えが根強くありましたね。
外資系企業では「残業=仕事ができない」とみなされがちです。プライベートなど家族との時間を大切にする社員さんも多いでしょう。

自分の意見を求められる

外資系企業は文化も国籍も異なるメンバーが集っており、上司・部下や同僚が外国人である可能性も高いです。
そのような環境では、自分の意見を主張することが重要視されます。
「会議で空気を読んで一言も発言しない」「イエスかノーを聞かれて、『周りに従う』と答える」といった振る舞いは評価を下げることになりかねません。

 
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面接においてもよくみられている姿勢です。
「あなたは将来的にどうなりたいのか?」といった質問に対しては、自身の経験と企業が求めるスキルや人材像を踏まえたうえで、自分の意見を答えられるようにしましょう。

外資系企業に転職できる?

では、外資系企業での経験がなくても外資系企業に転職は可能でしょうか?
答えはできます!

 
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DIエージェントを通じて外資系企業の障害者枠雇用に転職を成功された方はたくさんいらっしゃいます。ここでは外資系企業転職における「思い込み」について検証していきますよ!

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未経験からの転職も可能?

外資系企業は未経験でも転職が可能です。
スキル・ノウハウをもっていれば、業界未経験・職種未経験でも歓迎されます。
また前職が日系企業しかなくても、企業が求める人材にマッチすれば転職もできます。

ただし外資系転職は「即戦力採用」が基本です。
未経験の採用実績がある、または未経験歓迎の外資系企業を探すのは簡単ではありません。

 
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「未経験だけど、外資系企業に興味がある!どんどんキャリアアップしたい!」という方は、まずはエージェントに相談してみることをオススメします。

性別や年齢に関係なく採用される

外資系企業は性別や年齢に関係なく活躍の場が用意されています。
仕事の実力に基づいてフラットに評価されるので、女性でもキャリアアップが目指せます。
ワークライフバランスが取れており、子育てしながらでも働きやすい環境が企業の果たすべき責務として整えられています。

 
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「既定の履歴書に性別を書く欄がなくて驚いた」という方もいらっしゃいますね。
日系企業に比べてLGBTQの理解が進んでいることも!

また年齢による区別もないので、40〜50代でも転職が可能です。

 
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スキル重視なので、むしろ40~50代の方は「十分なスキルを持っている」と有利に働くこともあります。

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英語が堪能でなくても採用される

それでは外資系企業は英語力(語学力)がないと採用されないのでしょうか?
答えは必ずしもそうとは言えません。
実は外資系企業であっても、英語をほとんど使わない部署への配属の可能性もあるのです。

もちろん語学力を活かしたい方は、ネイティブレベルの英語力が求められる部署・企業を狙ってもいいでしょう。

 
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英語力は目安として「TOEICの点数で何点くらいあるとよい」と提示されることが多いですね。600点台でも応募可能な企業はありますよ。
資格をもっていない場合もエージェントにご相談ください。入社してから英語力を身につけることも可能です。

外資系企業で働くメリット

外資系企業をオススメする理由は、多様性への理解が進んでおり、障害をお持ちの方にも広く門戸が開かれているためです。
その他にも、外資系企業で働くメリットは多くあります。

実力主義で平等に評価される

日系企業では「実力よりも長く在籍している人が評価される「年功序列」の文化が強く根付いていました。
一方、外資系企業では、能力・実績次第で昇給やキャリアアップができます。
また、男女平等に出世の機会に恵まれていると言えるでしょう。

高収入になりやすい

日系企業に比べて基本給が高く設定されていることが多いです。
くわえて、仕事の結果や実績が反映されるためインセンティブが得られたり昇給したりする機会があります。
また障害の有無ではなく、スキルに基づいて評価がされるため、成果を出した分だけ評価がされます。

 
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DIエージェントには、外資系企業で年収1,000万円クラスの求人も出ていますよ!

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オン・オフが明確である

外資系企業のカルチャーとして、人間関係がドライでオン・オフがはっきりしている傾向が強いです。
定時にまでにタスクを終えて、家族との時間や趣味を楽しみます。
仕事とプライベートを分けてメリハリをつけて働きたい方には大きなメリットといえるでしょう。

外資系企業で働くデメリット

外資系企業で働くことはメリットばかりではありません。
転職を考える前に、デメリットや注意点についても確認しておきましょう。

結果が出なければ解雇される

一般的に実力主義のため結果が出なければ解雇も当然ありえます。
「頑張っていたから」「たくさん残業したから」といった温情やプロセスで評価されることが珍しいため、それをシビアに感じる方もいるでしょう。

収入が不安定になりやすい

特に営業職などは成果が反映されるため収入が不安定になりやすいです。
結果が出せなければベテランでも給料は低くなります。

福利厚生が期待できない

多くの外資系企業の場合、福利厚生は必要最低限のものに限られています。
たとえば退職金や住宅補助、または日本企業のようなしっかりとした育成制度などがある企業は珍しいです。

「全員が利用できる福利厚生にお金を使うのではなく、成果をあげる人の収入に反映したい」と考えるためです。

 
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外資系は高給なイメージがありますが、日系企業の給料+福利厚生と外資系企業の給料を比較すると実はあまり差がなかったということも起こりますね。

外資系企業への転職に成功する人の特徴

外資系企業への転職に成功する人・入社後も活躍できる人の特徴を見ていきましょう。

自己アピールできる

外資系企業では自分の意見を積極的に主張することが重要です。
受け身で消極的な態度や実績を適切にアピールできていないと、過小評価される場合があります。

 
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主観的にアピールするのではなく実際におこなったことや成果をあげた数字などファクトベースで語ると好印象ですよ。

常識にとらわれない

異なる文化や習慣を持った人が集まる外資系企業。国籍・役職・年齢・性別が関係なく、多様性を受け入れられる柔軟なマインドが必要です。
「日本の常識ではこうだから~」「前例にないから~」といった考えに固執しすぎると、仲間と協力して仕事を進めるのも難しくなりそうです。

良好な人間関係が築ける

「実力主義」と言われる外資系企業ですが、自己中心的な個人プレーが推奨されているわけではありません。コミュニケーション能力は欠かせません。
直属の上司の意向がダイレクトに年次査定やリストラに響くため、上司との良好な人間関係を築くことも重要です。

 
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上司との関係は厳しい上下関係というよりもフラットに意見を交わし、成果を出す良きパートナーと考えられるとよいですね。

外資系転職のポイント①「リファレンスチェック」とは?

リファレンスチェックとは、内定の前後に、本人の人柄やスキルや勤務状況、退職理由などについて事実確認を第三者(多くは現職の企業の上司など)におこなうものです。

内定取り消しにもなりかねないので、書類や面接で嘘をつくのはもちろん厳禁です。

すでに退職をしている会社へ連絡をする場合もあります。前職(またはこれから退職する会社)との関係も良好であるようにしましょう。

 
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このような場合もエージェントが間に入っていると安心ですね!

外資系転職のポイント②計画的に転職活動を

最終面接の結果が合格でも、決裁権が海外にある場合は契約確認のために内定までに1~2ヶ月要することがあります。

外資系企業を受ける場合は、退職手続きや失業手当などを確認しておき、スケジュールに余裕をもって行動することが重要です。

外資系転職のポイント③英語(外国語)対策

採用サイトや応募要項が英語で書かかれていたり、選考書類(レジュメ)を英語での提出が義務付けられていたりするケースもあります。

また英語力のチェックは概ねTOEIC等の点数や面接にて口頭でチェックをおこないます。
面接では以下のような質問が頻出です。

  • 会話レベル(挨拶~ビジネス交渉)はどの程度か?
  • 英文メールや契約書が読み書きできるのか?
  • 英語(外国語)を使った実業務経験はどのようなものがあるか?

これらの質問にはスムーズに答えられるよう準備しておきましょう。

 
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障害者雇用枠においては、オール外国語の面接は非常にレアケースです。

外資系転職のポイント④面接対策

外資系企業であっても一般的な面接と大きな違いはなく、これまでのスキルを積極的にPRすれば問題ありません。面接では以下のことを伝えられるように意識してみましょう。

  • 主体性
  • 自己PR力
  • 違いを理解して認めあう柔軟性

障害者雇用枠の場合は面接で話す内容として、「障害理解・障害説明」よりも「これまでの経験・スキル」の比重がやや高い傾向にあります。

 
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配属部署によっては面接官に海外の方が入られてご経験を聞いてくることがあるので、落ち着いて答えられるようにしましょう。エージェントを利用していれば、事前にどんな人が面接官なのか知ることができる場合があります。

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障害者枠の外資系企業転職とは?【求人あり】

外資系企業も障害者雇用枠が設けられているのをご存知でしょうか?
「ダイバーシティ・マネジメント」という言葉はアメリカが発祥であるように、障害者雇用にも積極的です。

日系企業では法定雇用率達成のために障害者を雇う企業も少なからずあるため、十分な仕事を与えられないケースもあります。
一方で、外資系企業ではスキルを元に仕事をどんどん任されるのでやりがいも大きいです。

 
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日系企業との雰囲気の違いに驚かれることも…! エージェントでそれぞれの対策のアドバイスを受けながら転職活動を進めるのがおすすめです。
「どのような障害をもっているか」よりも「これまでのスキル」を評価してくれますよ!

参考:谷口真美(2008)「組織における ダイバシティ・マネジメント」『日本労働研究雑誌』 50(5),p69-84

外資系企業の障害者枠求人の例を見てみましょう

▲クリックをすると求人詳細が見られます(外部サイト:BABナビ)

こちらはスマートフォンやパソコンでもおなじみの華為(ファーウェイ)の日本法人の求人です。
日本の優秀な人材を獲得したいとの思いから最高年収800万円という高めの金額が設定されています。
また、一般的に「福利厚生が少ない」「ドライな人間関係」と言われる外資系企業ですが、社内の交流機会が豊富で働きやすさが重視されています。本社がある中国らしさを感じる「中秋月イベント」もユニークですね。
働いている人は日本人が8割以上なので、外国語が苦手でもチャンスはあります。

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新型コロナウイルスの外資系企業への影響

外資系企業に転職するにあたり把握しておきたい、新型コロナウイルスの影響があった業界について解説します。

参考:経済産業省「<速報>第54回 令和2年(2020年)調査結果概要(令和元年度(2019年度)実績)」

ネガティブな影響があった業界

新型コロナウイルス流行の影響を大きく受けた業界の一例です。

  • コンサルティングファーム
  • 飲食
  • 宿泊
  • 観光
  • 娯楽 ……など

リストラされる人材が多く出ており、求人数が減少しています。
このような業界への転職は、高いスキルを持った人でなければ難しい状況にあると言えます。

影響が少ない業界

一方で、影響が少なかった・業績が伸びた業界もあります。

  • IT
  • ヘルスケア
  • 食品
  • エンターテインメント(コンテンツ配信) ……など

まだまだ見通しは不透明ですが、これからのIT人材の不足や人々の健康意識の高まりなどに備えて積極的に採用を続けている企業もあります。

外資系企業への転職のために今すぐできること

ここまでお読みになって、「外資系企業に転職したい!」と思われた方は早速一歩を踏み出しましょう。
今すぐできる対策を教えます。

情報収集をする

外資系企業は人によって「合う/合わない」が大きいです。
転職前に外資系企業の情報収集をしないと、転職後のミスマッチで後悔することがあります。
インターネットで企業のビジネスを知るだけでなく、外資系に勤務経験のある知人に話を聞くなど生の情報も集めるとよいでしょう。

スキルの棚卸しをする

外資系企業では即戦力・スキル重視です。
これまでの職種、経験年数、スキルなどを見直し、自分のポテンシャルを確認する作業をします。
スキル・キャリアが活かせる関連職種や業界を選び、履歴書や面接で伝えられるようにしましょう。

転職エージェントを利用する

外資系企業への転職はエージェントを利用すると効率的に進められます。
エージェントしかもっていない非公開求人や選考突破のコツなどの情報を持っているからです。
特に障害者採用をおこなっている企業を自力で探すのは大変です。
DIエージェントではこれまでのご経験をヒアリングし、ぴったりの企業を見つけ出します。

 
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効果的な自己PRの方法、外資系企業ならではの面接の雰囲気を丁寧にアドバイスしていきますよ。

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まとめ

外資系企業の特徴や日系企業との違いを理解することはできましたか?

外資系企業の障害者雇用は豊富にあり、主体性をもって仕事をしたい方、スキルに自信がある方にとってはチャンスが多くあります。
一方で、カルチャーショックに耐え切れずすぐに退職してしまう方もいらっしゃいます。
外資系企業の転職はぜひ慎重に検討してみてください。

「外資系企業に興味がある」「社風も含めて自分に合う企業はどんなところ?」といったことも、お気軽に障害者雇用転職のプロにご相談くださいね。

監修:高橋 平
障害者雇用コンサルタント、キャリアアドバイザー。
早稲田大学卒業後、(株)D&Iに入社。 障害者雇用ソリューション営業、転職キャリアアドバイザーと幅広い領域を担当。現在はHRソリューション事業部の副部長として、DIエージェントの責任者を務める。