知っておきたい「休職」の制度。気になるお金の不安や相談できる先、「休職中に旅行はしてもいいの?」といった素朴な疑問まで、働く人目線で分かりやすく解説していきます。
これから「休職しよう」「少し休みたい」と考えている方はぜひ参考にしてください。
この記事はYORISOU社会保険労務士法人監修のもと作成をしております。
(松山純子、大内一彦、柏原花菜、古川崇史)
代表 松山純子。2006年6月に独立開業、2017年10月に法人化。
従業員が自分らしく継続して働くことができるよう、病気・育児・介護と仕事の両立支援を積極的に支援しています。
企業側と従業員側の両方の視点を持ちながら、障害者雇用コンサル、障害年金の手続きをおこなっております。
休職とは
休職とは労働者が自分の都合で会社を一定期間休むことです。
休んでいる期間は仕事をしなくてよい代わりに、原則給料が支払われることはありません。
休職に関する法的な決まりはないため、会社のルール「就業規則」によって定められています。
休職の種類
休職にはいくつかの種類があります。
- 傷病休職:会社の都合によらない病気・障害によるもの
- 事故欠勤休職:傷病以外の自己都合によるもの
- 起訴休職:刑事事件で起訴されたことによるもの
- 自己啓発休職:ボランティアや留学などによるもの
- 他社出向休職・公職就任休職:他社へ出向する場合や議員などに当選して、仕事を一定期間離れるもの
短い期間のお休みであれば、「欠勤」扱いになるか、もしくは「有給休暇」を取得する方もいるでしょう。
また間違えやすいのが「休業」です。一般的に、「休業」は会社都合または制度による休みといえ、「休職」とは異なります。例えば、法律で定められている産前・産後休業や育児・介護休業とは異なります。また「労働災害(労災)」は休まなければならない原因が会社にあると認められることで「休業」扱いになり、「休職」とは異なるものと言えます。
今回は「傷病休職」に焦点を当ててわかりやすく説明していきます。
「休職したい」と思ったら
心身の不調で「働けない」「長期間休みたい」となった場合「休職」を考える方は多いでしょう。
無理をして頑張りすぎた結果、二次障害や重症化することを避けるためにも休むのは決して悪いことではありません。
それでは具体的に「休職」までのステップを解説します。
1.就業規則の確認
まずは自分の勤め先に「休職」の制度があるか「就業規則」などで確認しましょう。わからなければ人事や総務担当者に聞いてみてください。
「休職」の制度はあっても、たとえば「入社半年後から利用可能」など細かい条件が設定されている場合があります。
2.病院で診断書をもらう
「傷病休職」の場合は、「健康上の理由で会社を休む必要がある」と客観的な判断が必要とされます。そのためには病院で診断してもらい、その証明となる診断書をもらいましょう。
会社によってはさらに産業医面談を経てから休職を判断することもあります。
3.引継ぎとあいさつ
傷病休職など緊急を要するものを除き、休職が決まったら徐々に仕事を長期間休む準備をしていきます。
休職後、復職をする可能性は大いにあるので、できる限り仕事の引継ぎを万全にし、周囲に丁寧に感謝を伝え挨拶をしておくとよいでしょう。
ただし「要休養」の診断書がある場合は、すぐに休むことが大切です。会社に診断書を提出して、療養が最優先になります。
休職中の過ごし方
これまで頑張ってきた方にとっては「長いお休み」をどう過ごせばよいのか戸惑ってしまう方もいるかもしれません。休職中の過ごし方について考えてみましょう。
まずは休養と回復を
休職中はなによりも休養して体調を整え、働くための回復に専念します。
そして決められた頻度での通院と医師からの指示通りに服薬をするようにしましょう。
自己判断で断薬する(薬を飲むのを止める)と、回復が遠のくリスクもあります。
通勤によって生活リズムが保たれていた方もいらっしゃるでしょう。
充分な睡眠がとれるようになったら、徐々に生活リズムを整えます。
東京障害者職業センターが提供している「生活リズム表」などを活用してみてもよいですね。
会社とのやり取り(経過報告など)
休職中も手当や社会保険のやり取りのため会社から連絡がくることがあります。
重要な書類が送られてくる場合もあるので、速やかに確認と対応・返信します。
また「経過報告」の提出を求める会社もあります。具体的には、定期的な通院や診断書の有効期限が切れるタイミングで、受診結果や体調について報告することが多いです。
会社としても休職をしている方をとても心配していることでしょう。
会社とのコミュニケーションが大切なので、事前に連絡方法(メール、電話等)を確認のうえ、会社と定期的に連絡を取り合い、日常生活状況や症状なども報告しましょう。
「復職?退職?」元気になったら先のことを考えよう
気晴らしや運動などもしつつ、復職の兆しが見えるほど回復してきたら次のステップについて考えましょう。
「働けないほど体を壊し、休んでいる」ことからくる焦燥感もあるでしょうが、特にうつ病などの精神疾患の場合いつもより極端でネガティブな思考に走りがちです。
休むことに対する罪悪感や責任感からくる焦燥感もあるでしょう。特にうつ病などの精神疾患の場合「働くこと」で不安定状態になりがちです。大きな決断は急がなくて大丈夫です。
落ち着いたら、医師だけでなく家族や友人などの声も聞きつつ冷静に今後のことを考えていきます。
復職する場合もあれば、退職を考えることもあるでしょう。どのような選択が自分の人生にとってプラスになるか長い目で考えてみてくださいね。
考えるとよいポイントとしては……
- 復職後はどのように勤務時間や業務量を調整したらよいか?(残業制限など)
- 会社に求める配慮はなにか?(時短や通院の調整など)
- 体調を崩す原因はどこにあるか? 改善の見込みはあるか?
- 部署異動を希望するか?
- このまま仕事を続けるか?転職も検討するか? …など
次は金銭面の制度やサポート体制についてご紹介していきます。
傷病手当金とは?
休職中、原則給料はストップしますが、社会保険に加入している場合は、「傷病手当金」を受給することが多いです。
傷病手当金は、病気休業中に被保険者とその家族の生活を保障するために設けられた制度で、
被保険者が病気やケガのために会社を休み、事業主から十分な報酬が受けられない場合に支給されます。
引用:全国健康保険協会「病気やケガで会社を休んだとき | こんな時に健保」
傷病手当金は雇われている人が加入する保険(健康保険、各種共済組合など)の被保険者が受けることができ、全国健康保険協会(通称:協会けんぽ)が管轄しています。
傷病手当金をもらえる条件(要件)
傷病手当金が支給されるには以下の4つの条件(要件)を満たす必要があります。
①業務外の事由による病気やケガの療養のための休業であること
②仕事に就くことができないこと
③連続する3日間を含み4日以上仕事に就けなかったこと
④休業した期間について給与の支払いがないこと
引用:全国健康保険協会「病気やケガで会社を休んだとき | こんな時に健保」
③に関して、業務上の事由による病気やケガについては労災保険から給付されるため、傷病手当金はもらうことができませんが、インフルエンザや新型コロナウイルス感染症などで休んだ場合には支給される可能性があります。
参考: 全国健康保険協会「新型コロナウイルス感染症に係る傷病手当金の支給について」
支給額
傷病手当金は1日単位で支給されます。
基本的な計算式はこのようになっています。
「傷病手当金は給料の2/3程度」と言われるのはこの計算式のためです。
たとえば月給20万円の方の場合、傷病手当金としてもらえるお金は一日あたり「約4,445円」、30日間休んだ場合「133,410円」程度となる見込みです。
ここでは一般的な支給額例を示しましたが、諸条件により異なりますので、詳しい説明は加入している保険者(協会けんぽや健康保険組合等)にご確認ください。
支給期間
傷病手当金の支給期間は「最長1年6ヶ月」の制限があります。
制度の改正があり2022年1月より「通算で1年6ヶ月分支給される」ことになりました。
ただし1年6ヶ月を超えて働けない期間があってもそれ以上の支給は受けられません。
また会社の規定でも「休職期間」が定められていることがあるので休職が長引きそうな場合は一度確認をしてみましょう。
なお、健康保険組合は、組合ごとに異なります。法定支給期間(1年6ヶ月)終了後、延長傷病手当金として、付加支給期間があるところもあります。所属している健康保険組合に確認してください。
参考:厚生労働省「令和4年1月1日から健康保険の傷病手当金の支給期間が通算化されます」 厚生労働省「令和4年1月1日から健康保険の傷病手当金の支給期間が通算化されます(リーフレット)」
「傷病手当金」以外の制度
「傷病手当金」だけでなく、病気やケガをしたときに使えるお金の制度についても見ていきましょう。
自立支援医療
「自立支援医療」とは医療負担が大きい対象(精神疾患の患者、精神障害者・身体障害者者・障害児)に対し、医療費の自己負担を軽減する制度です。
所得に応じて、一ヶ月あたりの医療費負担額の上限額が決まります。(詳しくは「自立支援医療における利用者負担の基本的な枠組み」をご覧ください)
ここでは「精神通院医療」「更生医療」のそれぞれの対象を挙げます。
「精神通院医療」とは
精神通院医療は、精神保健及び精神障害者福祉に関する法律第5条に規定する統合失調症、精神作用物質による急性中毒、その他の精神疾患(てんかんを含む。)を有する者で、通院による精神医療を継続的に要する病状にある者に対し、その通院医療に係る自立支援医療費の支給をおこなうものです。
(2)精神作用物質使用による精神及び行動の障害
(3)統合失調症、統合失調症型障害及び妄想性障害
(4)気分障害
(5)てんかん
(6)神経症性障害、ストレス関連障害及び身体表現性障害
(7)生理的障害及び身体的要因に関連した行動症候群
(8)成人の人格及び行動の障害
(9)精神遅滞
(10)心理的発達の障害
(11)小児期及び青年期に通常発症する行動及び情緒の障害
※(1)~(5)は高額治療継続者(いわゆる「重度かつ継続」)の対象疾患
「自立支援医療(精神通院医療)の概要」より
「更生医療」とは
更生医療は、身体障害者福祉法第4条に規定する身体障害者で、その障害を除去・軽減する手術等の治療によって確実に効果が期待できるものに対して提供される、更生のために必要な自立支援医療費の支給を行うものです。
- 視覚障害:
白内障 → 水晶体摘出手術、網膜剥離 → 網膜剥離手術
瞳孔閉鎖 → 虹彩切除術、角膜混濁 → 角膜移植術 - 聴覚障害:
鼓膜穿孔 → 穿孔閉鎖術、外耳性難聴 → 形成術 - 言語障害:
外傷性又は手術後に生じる発音構語障害 → 形成術
唇顎口蓋裂に起因した音声・言語機能障害を伴う者であって鼻咽腔閉鎖機能不全に対する手術以外に歯科矯正が必要な者 → 歯科矯正 - 肢体不自由:
関節拘縮、関節硬直 → 形成術、人工関節置換術等 - 内部障害:
<心臓>
先天性疾患 → 弁口、心室心房中隔に対する手術
後天性心疾患 → ペースメーカー埋込み手術
<腎臓>
腎臓機能障害 → 人工透析療法、腎臓移植術(抗免疫療法を含む)
<肝臓>
肝臓機能障害 → 肝臓移植術(抗免疫療法を含む)
<小腸>
小腸機能障害 → 中心静脈栄養法
<免疫>
HIVによる免疫機能障害→抗HIV療法、免疫調節療法、その他HIV感染症に対する治療
障害者手帳と障害年金
一定程度の障害の状態にあるときは、「障害者手帳」の取得や「障害年金」の申請も検討してみてください。
障害者手帳
障害者手帳はうつ病や不安障害などの一定程度の精神障害の状態にあると取得できる場合があり、税金の減免、公共料金の割引、交通運賃の割引などを受けることができるため、経済的な負担を感じている方や、「配慮のある障害者枠で働きたい」とお考えの方には大きなメリットがあります。相談は医療機関や市区町村の窓口でおこなえます。
障害者手帳には3つの種類があり、さらに疾患の状態によって等級分けされています。ご自身の状態はどの等級に該当するのか、手帳を取得することにはどのようなメリットがあるのか、知らないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。 実は利用できる制[…]
障害年金
障害年金は、傷病名を問わず、日常生活の困難さに応じて受給できる場合があります。受給できる要件はいくつかありますが、障害者手帳とは制度が別物であるため、障害者手帳の有無や等級にかかわらず申請することができます。
休職中は、給料が会社から支給されないことが大半であり、生活費や治療費のために焦って復職を考えてしまったり、復職後もフルタイム勤務で無理をして働く選択をせざるを得なかったりするかもしれません。しかし、障害年金を受給することができれば、復職のタイミングや復職後の働き方の選択肢を増やすことが可能です。
相談は、日本年金機構やお近くの社会保険労務士にお問い合わせください。
障害年金は条件を満たせばもらえる制度ですが、「一体いくらもらえるの?」とその金額が気になる人が多いと思います。 この記事では、障害年金受給の条件・要件や金額の計算方法、さらに障害年金以外のお金にまつわる制度まで詳しく解説します。「自分は障[…]
相談先と復職のための「リワーク」
徐々に元気になってきたら、休職後について考えたり不安になったりすることもあるでしょう。
休職前後の不安を相談できたり、「復職のトレーニング=リワーク」プログラムを実施していたりする場所を見てみましょう。
病院・医療機関
心身にかかわる質問・相談はやはり医師や医療関係者に聞きましょう。
「どこまでの活動をしてよいか」「復職をしてもよさそうか」についても必ずかかりつけ医と相談してください。必要に感じたら定期的なカウンセリングを受けてみてもいいでしょう。
転職活動を始める際もエージェントから「主治医からの許可はおりていますか?」とお聞きする場合があります。
復職、就労あるいは進学・復学をめざす場合、精神科デイケアも利用している方が多い印象があります。各種健康保険、自立支援医療(精神通院医療)、生活保護が利用できます。
EAP(福利厚生)
EAPとは「Employee Assistance Program」の頭文字をとったもので「従業員支援プログラム」を指します。
メンタルヘルスの不調を訴える社員に対し、外部の医師や臨床心理士などがカウンセリングなどのケアにあたります。
会社の福利厚生として提供されていることが多いので、気になった場合は自社にそのような福利厚生がないか調べてみましょう。
参考:厚生労働省「EAP / 社員支援プログラム| e-ヘルスネット」
地域障害者職業センター
地域障害者職業センターは、障害のある人に対して専門的に「リワーク(復職)」支援サービスを提供している施設で、全国の各都道府県に最低1か所ずつ設置されています。勤め先と働く人の間に入り、スムーズでストレス負荷の少ない復職をコーディネートしてくれます。
また、事業主に対しても雇用管理上の課題分析や専門的な助言支援を行い、ハローワークや企業、医療や福祉などと連携し、就職を希望される一人ひとりのニーズに合わせた支援を行います。約4ヶ月の期間で、個別計画を練り、週3~4日通所の改善プログラムを通して、徐々にリワークに向けての準備を行います。リワークプログラムは大まかに以下の三つに分かれており、段階的に実施されます。
- 生活リズムの構築、健康管理
- 基礎体力の向上、集中力や持続力の向上
- ストレスコントロール、再発防止のための振り返り など
利用にあたっては無料で、障害者手帳は不要ですが医師の指示書が必要となります。
参考:独立行政法人 高齢・障害・求職者雇用支援機構 大阪障害者職業センター「事業主の方へのサービス」
地域障害者職業センターとは障害をお持ちの方と働く場所の双方を支援している施設です。これからお仕事探しをしようと考えている方も相談ができる場所です。この記事では、地域障害者職業センターの概要や受けられる支援内容・利用方法などを紹介していきます[…]
就労移行支援事業所
多くはありませんが、就労移行支援事業所の中でも「リワーク」プログラムを展開している事業所もあります。
プログラムは事業所ごとに特色があり、まちまちですが、転職を考えている場合は、病気の特性に合わせた転職サポートもおこなっているのでスムーズに次の仕事に臨める可能性が上がりますし、自分で事業所を選べるなどのメリットがあります。
気になる事業所があれば、まずは事業所へ連絡をして体験会などを見学してみるのも良いでしょう。
就労移行支援とは、障害や難病をお持ちの方の就職をサポートする制度です。しかし、名前を聞いたことがあっても、実際にご自身が利用できるのか・どのようなメリットがあるのか・どのように生活に影響があるかは知らないという方もいらっしゃるのではないでし[…]
労働相談(電話・対面相談)
明らかな違法労働やパワハラ・セクハラによって体調を崩してしまった方も中にはいるかもしれません。
「おかしいな?」と感じることがあったら、お近くの労働相談コーナーなどに相談してみるのも手段です。復職の不安を払しょくできるアドバイスがもらえるかもしれません。
- 総合労働相談コーナー https://www.mhlw.go.jp/general/seido/chihou/kaiketu/soudan.html
- ハラスメント悩み相談室 https://harasu-soudan.mhlw.go.jp/
- 労働条件相談「ほっとライン」https://www.check-roudou.mhlw.go.jp/lp/hotline/
- 働く人の悩みホットライン https://www.counselor.or.jp/consultation/tabid/298/Default.aspx
- 職場のトラブル相談ダイヤル https://www.shakaihokenroumushi.jp/consult/adr/tabid/581/Default.aspx
- 労働相談ホットライン https://www.shakaihokenroumushi.jp/consult/adr/tabid/581/Default.aspx
よくある質問
休職をする際の気になる疑問についてまとめました。
DIエージェントでは休職中に転職活動を開始して、自分の体調に合った会社とめぐりあい転職した方も複数いらっしゃいます。そんな方々を支援してきたキャリアアドバイザー(CA)と労務のプロYORISOU社会保険労務士法人のコメントもあわせて参考にしてください。
平均的な休職期間は?
ベストな休職期間は一人ひとりの健康状態によります。
休職期間が長いからといって気に病む必要はありません。
ただし就業規則によって休職期間の上限が定められている会社が多く、「6ヵ月超から1年未満まで」と定める会社が全体の約2割と言います。
さらに傷病手当金の支給が1年6ヶ月までという点も留意してください。なお、健康保険組合は扱いが異なるため、所属の健康保険組合にご確認ください。
参考:労働政策研究・研修機構「メンタルヘルス、私傷病などの治療と職業生活の両立支援に関する調査」
休職中は旅行に行ってもいいですか?
体調が安定してきたら、医師の許可を得て気晴らしに旅行へ行くのも悪くはありません。
しかし、周囲の家族や友人が心配して誘ったとしてもかえって疲労が貯まることもあります。
旅行に出かけるとしても、会社では休んでいる人を待ち、心配している人がいます。旅行に行ったことを吹聴したりSNSに書き込んでアピールしたりすることは避けたいところです。
- 法的なルールはありませんが、長期の旅行などは就業規則などで制限されている可能性があります
- 旅行に限らず、会社に「働けるのでは……」と誤解されるような行動は避けましょう
長期間の休職は転職に不利になる?隠してもバレる?
障害者枠/一般枠に関わらず、採用面接等で聞かれた場合や誓約書を書く場面で虚偽の申告をするのはNGです。また入社手続きや源泉徴収票の提出を求められた際に休職の事実が発覚するパターンもあるため、休職を隠しての転職活動はリスクを伴うことがあります。休職について自ら話すのは気が引けるかもしれませんが、正直に自ら話すことで、新しい環境での再発・体調悪化の防止につながります。
会社としては、「どのくらいの日/時間を働けるのか」「どのような業務を任せることが出来るか」「どのような配慮を必要としているか」などが気になるポイントになります。
「休職期間をどのように過ごしていたか(リハビリ・リワークなど)」「その結果どのぐらい回復したのか」「休職期間を経て気づいた今後の働き方で気を付けること」などをきちんと説明するとプラスになることもあります。
- 前向きに捉え、隠蔽や虚偽の申告はおこなわないようにしましょう。
「障害のことを伝えづらい」とご相談くださる方もいます。しかし、自分の体調に合った働き方ができると長く働くことも可能になります。万が一、虚偽の申告をしてしまった場合、最悪のケースは内定取り消しや解雇となる恐れもあります。
特に障害者枠での応募の際は採用する企業側も一定の理解があります。出張や残業時間などの配慮を受けたい場合は自分から申告するのがよいでしょう。
理解のある会社はたくさんあります! 一緒に考えていきましょう。
障害者雇用とは、障害をお持ちの方の雇用促進と安定のための制度です。しかし、名前を聞いたことがあっても、実際にご自身が利用できるのか・どのようなメリットがあるのか・どうやって探せばいいのかはわからないという方もいらっしゃるのではないでしょうか[…]
「休職」を選考時に伝えるべきか
エージェントを利用する場合は、担当のキャリアアドバイザーに早い段階でお知らせください。
配慮や社風がマッチする求人紹介ができたりや面接対策で的確なアドバイスができます。
障害者枠の就労を目指す場合、面接の段階で「実は……」と初めて休職を話が出てきてしまった時点で、先方には「隠していたな」と思われ、心証が悪くなる恐れがあります。
休職中の転職活動の方には、履歴書にも休職していると明記するようお伝えしています。
配慮がある方が働きやすい場合は障害者手帳を取得し、障害者枠での就労を目指す選択肢もあります。
うつ病や双極性障害、ないしは発達障害などで「精神障害者保健福祉手帳」を取得し、DIエージェントに登録される方は多数いらっしゃいます。
企業への不安の連絡はエージェントにお任せください!
「配慮」を軸に、あなたにあった会社を選んでみませんか?
休職中の転職活動はあり?
体調が優れていない時に大きな決断をするのはオススメしません。転職も大きな決断の一つです。
しかし「今の会社に勤める以外の選択肢がある」と知っておくのは、安心につながる可能性もあります。
時間があるうちにゆっくりと自分を見つめ直してみてもいいでしょう。
「障害者手帳未取得・検討中だけど…」「今のスキルだとどのような企業が受けられそうですか?」「休職中に準備できることはある?」といった気軽なご相談も歓迎です。
DIエージェントでは無理に転職をすすめることはいたしません。
休職のデメリットは?
休職のデメリットをまとめましょう。
- 収入が減る
- 同僚や周囲の反応が気になる
- 今後のキャリアにマイナスな影響を及ぼすリスクもある …など
みなさんが一日でも長く健やかでいきいきと働けるように様々な制度があるとこの記事ではお伝えしてきました。
YORISOU社会保険労務士法人よりアドバイス
この記事を読まれている方々の中に、休職をしたことがある方や現在休職中の方もいらっしゃるかもしれません。休職は、長い目で見て体調を整えるために必要な期間だと思います。休職の判断をしたら思い切って仕事を休む勇気も必要でしょう。
無理をして働き続け、さらに体調を崩してしまうのは避けたいですね。
頑張りすぎてしまうみなさんに
この記事を読まれている方は今まで本当に頑張って働いてこられた方が多いのではないかと思います。
「休職」だけでなく様々な選択肢を知っておくだけで、少し心が軽くなることもあるはずです。
どんな些細なことでもDIエージェントやYORISOU社会保険労務士法人が力になれたらと思います。
いつでも気軽にご相談ください。一緒に考えていきましょう。