2021年5月内定者速報~障害者枠で年収300万円超え続々!~

6月入社に向けて企業の障害者雇用のピークを迎える5月。
今回もDIエージェントを通じて多くの方の転職・就職のご支援ができました。
この記事では年収300万円以上で内定を決められた方をピックアップしてお伝えします。
キャリアアドバイザーが教える年収アップ・キャリアアップを目指すコツも必見です。

50代女性(視覚障害)の転職成功事例

「今回を最後の転職活動に」長く働けるやりがいある職場へ

Aさん(50代・女性/視覚障害:先天性の緑内障・片眼失明)
転職前:年収300万円・業務バランスがマッチしない(業務過少・過多)

転職後:年収345万円・残業配慮、Aさんのために用意されたポジション
雇用形態:契約社員
業界・業種:商社 社内情報システム部門スタッフ
配慮:月1回平日の通院

Aさんの転職エピソード

前職では入社前に聞いていた業務内容に相違があったというAさん。お茶くみ・シュレッダーかけなどの庶務業務がメインで、長期就業に不安を感じて転職活動を開始されました。
これまでの在籍企業でも手すきの状態が続く業務過少や人員削減のしわ寄せによる残業過多など、業務バランスが見合わない環境が続き離職につながっていました。

そこで、今回は「ご自身のご経験が活かせるポジションで、残業配慮が得られる環境かどうか」を軸と定めたのです。

面接対策では受ける企業の求める人物像やどこを重点的にPRすればよいかをお伝えします。
本番ではご本人の仕事への前向きな姿勢をアピールしていただいたことで、企業様の求める人物像に合致。もともとは総務ポジションでの検討でしたが、ご本人が一番希望する人事労務の領域まで幅を広げてお任せいただけることが決まりました。

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年収アップのポイント

企業様も当初は「アシスタント業務」をお任せできる方を想定して選考を進めていらっしゃいました。
しかし面接の中でご本人様の業務への姿勢が伝わったことで、従来の提示とは違う特別なポジション・幅広い業務内容・待遇をご提示いただいたケースかと存じます。
障害者雇用枠の場合はオープンポジション求人以外でも、ご本人の力量や姿勢によって柔軟に業務を任せていただけることになります。スキルの棚卸をしてアピールポイントを整理し、可能性を広げましょう。

CAよりひとこと

この度はご入社決定おめでとうございます!
ご面談の中で「今回を最後の転職活動として、安定して長期就業できる企業様を見つけたい」という思いを伺っておりましたので、ご希望が叶う転職のサポートができて嬉しく思っています。
今後のご活躍を応援しております!

50代男性(上下肢障害)の転職成功事例

「絶対に諦めない」サポートで、他の候補者にはないオファー額での提示

Bさん(50代・男性/上下肢障害:ジストニア)
転職前:年収500万円以上・月80~100時間以上の残業・整理解雇の対象となり退職が決定

転職後:―年収420万円・残業原則なし・在宅ワーク完備につき通勤負担軽減
雇用形態:契約社員(正社員登用有)
業界・業種:コンサルティング 総務人事
配慮:デスクトップ型PCの使用

Bさんの転職エピソード

1社で長く勤めあげてきた50代後半のBさん。ドクターストップがかかるほどの長時間労働にくわえ経営状況の悪化に伴う退職勧奨をうけ初めての転職活動をスタートされました。
ご家族もあり当初は生活水準を下げた希望年収額での就職活動することができなかったために、低年収提示の多い障害者雇用枠での就活には苦戦をされ長期化していました。

エージェントからは「時給換算や生涯賃金を考えた際に最善の労働条件」などのBさんが今後働くうえで最も有利になる企業のご紹介を重ね、それに真摯に向き合ってくださいました。
また企業にとって魅力的な人材に見えるよう何度も経歴書類のブラッシュアップをおこない、諦めずに応募を継続した結果、この度のご縁を勝ち取りました。

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年収400万円以上で決定のポイント

長年携わってこられた情報システムの業務経験に加えて、最新技術に対しても貪欲に学ばれる姿勢評価がともない、従来その採用企業様では他の候補者様にはお出ししていない年収額を特別に提示いただけました。

またエージェントとしては中途採用時に年齢制限に対して比較的寛容で、様々な外部ナレッジをもつ人材を積極登用されている企業様方を中心に募集情報をピックアップしてご紹介しました。

CAよりひとこと

この度はご入社おめでとうございます。就職活動をご一緒させていただく中で、改善努力を重ねる継続力、及ばずながらお伝えした私どものアドバイスに対しても真摯に取り組んでくださったひたむきさがあれば、必ず新しい環境でも信頼を多く集められると信じております。ご健康と活躍を祈念しております。


30代女性(発達障害・パニック障害)の転職成功事例

自己理解の深さが決め手、年収アップも実現

Cさん(30代・女性/発達障害、パニック障害)
転職前:一般枠含む5社経験で短期離職が続き、直近は1年間のブランク。満員電車でパニック発作の恐れ

転職後:年収348万円・残業20時間/月(想定)、コアタイム無しのフレックス制度
雇用形態:正社員
業界・業種:IT・通信 営業事務
配慮:メモを取る時間の確保、通勤ラッシュを避けて出社

Cさんの転職エピソード

5社経験の内4社は一般枠で幅広く事務職を経験してこられ、一般枠でも就業は可能な方でした。しかしパニック障害もお持ちのため通勤時間の配慮を得られやすいこと、障害をオープンにして安心して長く働きたいことから障害者枠での転職活動をされていらっしゃいました。

一般的に精神障害・発達障害をお持ちの方の採用は企業様も慎重になります。
Cさんの場合、前職は短期離職、その後1年のブランク期間もありましたが、パニック発作も現在はなく安定していました。
さらにキャリアアドバイザーとの面接対策では通勤出来る範囲を自身で把握するなど細やかな自己理解・自己対処などの努力を筋道立てて説明できるようにいたしました。企業様も「入社後の活躍のイメージが湧いた」としてご内定へ。

新設部門での業務やクレーム対応の頻度など懸念もありましたが、最終面接前までに企業様からの丁寧な回答、DIエージェントからのフォローもおこないました。無事に入社前の不安も取り除け、安心して内定を承諾いただきました。

精神・発達障害を開示して年収300万円以上を狙うには?

高校卒業後、一貫した事務職経験と正社員で10年以上就業した経歴もあり、長期就業を希望される企業ニーズに合致しました。条件にマッチする求人があったら、チャンスは逃さずにスピーディに動くことが重要です。

また、障害発覚前後で大きく自己対処を変えなくても問題ないほど一般枠での就業中に自己対処をされてこられました。それが好印象につながり、前職年収よりも多めの金額でのご提示に至りました。

CAよりひとこと

この度は誠におめでとうございます。安心して活躍していける環境を求める中でご希望通りの企業様をご紹介出来ご縁につながったこと、大変嬉しく思っております。
私とのやり取りの際も面接の意気込みや感謝を伝えてくださるなど、対応の端々でお人柄の良さが伝わり、企業様の評価も大変高くいらっしゃいました。
ご入社後も変わらず、ご活躍をお祈りしております。

障害者枠で年収300万円以上を目指すためのポイント

障害をお持ちの方の平均年収は約220万(「平成30年度障害者雇用実態調査」より)と言われています。
年収300万円台を超えられるかどうかは一つの壁であるとも言えます。
では障害者雇用枠で年収300万円以上を目指す就職・転職のコツをキャリアアドバイザー(CA)が解説します。

 
CA

DIエージェント経由で新卒・未経験でも300万円以上の年収で入社された方もいらっしゃいますよ!

スキルを身に付ける・専門性を高める

今回ご紹介した内定者の3名は、同じ職種を長く経験されていました。くわえて自発的に専門性を磨くために、仕事の幅を徐々に広げたり、独学や職業訓練校などを使いながら資格を取得されたりしていました。

障害者枠で募集が多いのは事務職(人事総務・経理)やIT職(SE・ヘルプデスクなど)です。様々な職種を転々と経験するよりも、コアとなるスキルを決めて身に付けていくことで、年収300万円以上も充分目指せるようになるでしょう。

 
CA

近年では障害者枠の農園就労も増えてきていますが、賃金・年収は低くなりがちです。
年収を目指すか、ストレスフリーで安定就労を目指すか、ご自身の希望のキャリアにあわせた仕事選びをしましょう。

これから伸びる業界・職種・企業を選ぶ

年収300万円以上を目指すうえで、次に大切なのが企業選びです。
これから伸びる業界・人手不足の職種などは賃金も高めに設定されています。
そのような業界に狙いを定めて就職することで年収アップが目指せます。

 
CA

「自分の市場価値が知りたい!」「アフターコロナの時代に伸びていく業界は?」といった疑問にも、DIエージェントのキャリア相談ではお答えいたします。

また賞与や福利厚生(家賃手当など)が充実しており、結果として障害年収も高くなることがあります。

  • 今後伸びしろのある業界か
  • 賞与は何か月分あるか
  • 正社員登用制度や昇給制度はあるか
  • 福利厚生(家賃手当、扶養手当など)はどんなものがあるか
 
CA

制度はなかなか会社に直接は聞きづらいですよね。そんな時こそ、エージェントを使ってみてください。 みなさんに代わって情報収集・企業にお聞きします!

他にも在宅よりも通勤型の方がいまだに年収は高めであることは多いです。
一方で、フルリモートでも都市部に本社がある場合だと都市部の最低賃金が適用される場合もあるので地方在住の方は地元以外にも目を向けてみましょう。

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障害基礎年金との支給額に注意

20歳前の受傷の場合は障害基礎年金には所得制限があります。
たとえば単身世帯の場合、年収が360万4千円を超えると支給制限がかかります。
その他、扶養家族の人数によって支給には条件がありますので、各自治体の福祉課窓口などにまずはご相談ください。

 
CA

「障害年金とのバランスを見つつ、このくらいの収入を目指したい!」といったご相談も受け付けております。

参考:くらしすと-暮らしをアシストする情報サイト「仕事していると障害年金は減額になりますか?」

キャリアアップ、年収アップを目指すならエージェントをうまく活用して!

今回は最新の3人の内定者の事例をご紹介しつつ年収300万円以上を目指すポイントをお伝えしました。
年収交渉や配慮の相談、ポジションについての希望など、企業との間に入って交渉できるのはエージェント利用ならではのメリットです。
「キャリアアップを目指したい!」という方はエージェントを利用しない手はありません。DIエージェントにぜひ理想のキャリア実現のお手伝いさせてください。

監修:高橋 平
障害者雇用コンサルタント、キャリアアドバイザー。
早稲田大学卒業後、(株)D&Iに入社。 障害者雇用ソリューション営業、転職キャリアアドバイザーと幅広い領域を担当。現在はHRソリューション事業部の副部長として、DIエージェントの責任者を務める。